出版社内容情報
分析哲学の成果を踏まえ言語行為について問いと推論の関係、問いと発話との関係を分析、意味論と言語行為論に新しい見方を提供する。
哲学の歴史において、問いおよび問答関係の考察は意識哲学の伝統の中での内観による分析が主だったため、コリングウッドやガダマーを除きその論理的・言語的な分析はなされてこなかった。本書は分析哲学の成果を踏まえ、言語行為について問いと推論の関係、問いと発話との関係を分析、意味論と言語行為論に新しい見方を提供する。
内容説明
ブランダム、グライスら分析哲学の成果を踏まえ、問いと推論の関係、問いと発話の関係、質問と返答の関係を分析、意味論と言語行為論に新しい見方を提供する。
目次
第1章 問答関係と命題の意味―問答推論的意味論へ向けて(問いと推論の関係;推論的意味論から問答推論的意味論へ向けて)
第2章 問答関係と発話の意味―問答推論的語用論へ向けて(1)(文と命題内容と発話の違い;発話が焦点を持つとはどういうことか;会話の含み)
第3章 問答関係と言語行為―問答推論的語用論へ向けて(2)(質問と言語行為;言語行為の新分類;言語行為の不可避性)
第4章 問答論的超越論的論証(問答論的矛盾の説明;問答関係の分析;問答論的矛盾による超越論的論証;超越論的論証の限界)
著者等紹介
入江幸男[イリエユキオ]
1953年生香川県出身。1983年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。現在、大阪大学文学研究科名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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