フェミニストの法―二元的ジェンダー構造への挑戦

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フェミニストの法―二元的ジェンダー構造への挑戦

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  • サイズ A5判/ページ数 208p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326101801
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C3010

出版社内容情報

善の構想の多元性というロールズら現代リベラリズムの前提は妥当か。差別構造の解体のためのフェミニストの法実践の可能性。人が自律的な主体となるプロセスを問う。

自由と平等という理念を掲げるリベラルな社会において、ある種の困難を背負わされるのはなぜ女性なのか。現代リベラリズムは、国家の中立性を重視し、資源や財の分配を論じる。しかしそれは、ジェンダーの問題を考える上で妥当なものだろうか。リベラル・フェミニズムとラディカル・フェミニズム、その理論と法実践を批判的に検討する。

[関連書] 野崎綾子 『正義・家族・法の構造変換』 (勁草書房刊)


序章 ジェンダーとは何か
  1.セックス/ジェンダー二層論
  2.セックスとジェンダーの逆転
  3.ジェンダーの二元的構造とヘテロセクシズム
  4.ジェンダーとフェミニスト法実践

  第1部 フェミニストの法理論と法実践

第1章 フェミニズムにおける主体と法:
     リベラル・フェミニズムとラディカル・フェミニズム
  1.リベラル・フェミニズム
  2.ラディカル・フェミニズム

第2章 構造的差別としてのセクシュアル・ハラスメント(フェミニストの法実践 1)
  1.セクシュアル・ハラスメントとは何か
  2.セクシュアル・ハラスメントをめぐる理論と法理
  3.同性間のセクシュアル・ハラスメント
  4.セクシュアル・ハラスメント法理の背後にあるヘテロセクシズム

第3章 ポルノグラフィ:言葉と差別 (フェミニストの法実践 2)
  1.侮蔑発言とポルノグラフィの規制:
    批判的人種理論とラディカル・フェミニズムの法理論
  2.法実践
  3.言葉への脅威:言葉と構造的差別

  第2部 リベラルな法とフェミニストの法

第4章 リベラルな国家と法
  1.善の構想の多元性と社会的協働
  2.リベラルな国家と法の批判的検討
  3.法による主体構築の力

第5章 フェミニスト法実践の方向性
  1.フェミニズムの課題と法の役割
  2.フェミニスト法実践の形
  3.フェミニスト法実践が目指すもの

おわりに
文献
あとがき
索引

内容説明

ロールズに代表される現代リベラリズムの諸前提―善の構想の多元性、国家と法の中立性を批判し、フェミニストの法実践の基礎となりうる主体像を探究する。

目次

ジェンダーとは何か
第1部 フェミニストの法理論と法実践(フェミニズムにおける主体と法:リベラル・フェミニズムとラディカル・フェミニズム;構造的差別としてのセクシュアル・ハラスメント―フェミニストの法実践1;ポルノグラフィ:言葉と差別―フェミニストの法実践2)
第2部 リベラルな法とフェミニストの法(リベラルな国家と法;フェミニスト法実践の方向性)

著者等紹介

若林翼[ワカバヤシツバサ]
1972年兵庫県に生まれる。2005年大阪大学大学院法学研究科博士課程修了、法学博士。現在、ブレーメン大学ヨーロッパ法・政治センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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灘子

0
今日当たりばっかり引いてる気がして怖い。 フェミニズムの立法を一歩引いた地点から考察、批判した一冊。ジュディス=バトラーはマジですごい。そもそも社会が男性優位だけど、男性同士の関係性まで鑑みれば異性愛優位にできてる。その文脈に乗る限り現実の見えない「個人」か、必要以上に女性を弱いものにしてしまう。その中でどうすればいいのか。#デュラシラ=コーネル もうすでにジェンダー化された身体が自由に選択しようとしても規範から逃れられずヘテロセクシズムを強化してしまう。難しいけど具体と抽象のバランスが良かった。2020/11/21

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