内容説明
原始キリスト教は、それ自体の中ですでに多くの変化発展矛盾相剋を含む複雑な歴史事態である。本書は、この原始キリスト教史のうち、重要な、しかも従来ほとんど注目されていなかった一断面―福音書文学形成の過程―を最初の福音書であるマルコを通してとらえることにより、その複雑な事態に光を投じようと書かれた力作である。
目次
第1部 マルコの精神的風土(著者問題;ガリラヤとエルサレム;マルコの編集活動と地理的表象 ほか)
第2部 マルコの主張(福音書の構造と主題;弟子達の無理解(批判の書)
イエス活動の二面 ほか)
補論(いわゆるメシヤの秘密の問題;マルコ受難物語に関するトロクメ仮説)
著者等紹介
田川建三[タガワケンゾウ]
1935年東京に生まれる。専攻は新約聖書学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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