出版社内容情報
35万部以上を記録するベストセラー『ハッピーバースデー』の青木和雄、2年ぶりの小説。
他人との距離は相手を知ることによって縮まっていく。
そうして他人の痛みや哀しみを感じた時、
ほんとうの友だちを見つけるために大切なことが見えてくる。
「人といると疲れる」「人は信用できない」
2000年の総務庁(当時)調査によると小中学生の5人に1人がそう答えています。人との付き合い方を知らず、友だちの作り方がわからないために、人と関わることに恐怖心を持ってしまう子どもたちの姿がこの調査から浮き彫りになりました。
物語の主人公・立河祥吾は転校した先で、今までの学校にはない“濃密な雰囲気”で自分に関わってくるクラスメート草馬と千里に出会います。初めは反発を感じながらも、担任の先生や周囲の大人たちの力を借りて、やがて彼らとトゥルー・フレンズ〜真の友人〜となり、自分の居場所を見いだしていきます。
心に傷を負った子どもたちに、大人がたっぷりと愛情を注ぎ、できていく心の循環を通して、人と人との信頼関係と新しい家族の姿を描きます。
内容説明
立河祥吾は、ある事件がもとで名門私立・楓学園を自主退学。転校先の学校で、みんなからイソップと呼ばれる磯田草馬と、男ことばで話し、男の子の服装をしている女の子・柏木千里に出会う。草馬の顔や背中には、無数の傷があった…。
著者等紹介
青木和雄[アオキカズオ]
神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。専攻は心理学。横浜市教育委員会指導主事、横浜市立小学校長などを経て、現在、教育カウンセラー、法務省人権擁護委員(神奈川県子どもの人権専門委員長)、保護司。1995年より、いじめや児童虐待に関する教師、親、子どもたちの相談、指導にあたる。横浜市在住
吉川聡子[ヨシカワサトコ]
北海道札幌市生まれ。北海道教育大学特設美術課程で日本画を学ぶ。「月刊MOE」のイラスト・コンテストでデビュー。その後イラストレーターとして活躍中。札幌市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。