内容説明
さるがもってきた「はなび」にひをつけて、どうぶつたちがドキドキしながらまっていると…?新美南吉のたのしいおはなし!
著者等紹介
新美南吉[ニイミナンキチ]
1913年愛知県生まれ。半田中学から東京外国語学校に入学。4歳で実母を亡くした後、新美家の養子となり、複雑な家庭環境の中で成長。中学3年の頃より文学に興味を持ち始め、童謡、詩、童話の創作活動を始める。雑誌「赤い鳥」に投稿し、鈴木三重吉の推薦を受ける。東京外国語学校卒業後に喀血し帰郷。その後、女学校の教師をしながら執筆活動を続けるが、1943年結核により30歳の若さで他界した。代表作に『がちょうのたんじょうび』など多数
いもとようこ[イモトヨウコ]
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。『ねこのえほん』『そばのはなさいたひ』でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。『いもとようこうたの絵本1』で同グラフィック賞受賞。2015年、パリとボローニャで絵本原画展を開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鈴
47
勝手に悲しいお話だと思ってたー。だって新美南吉さんだし。泣く準備してたのに(笑)でも、ほっこり優しい気持ちになれる可愛いお話。動物たちに花火を見せてあげたいなぁ。2018/06/02
わむう
24
新美南吉さんが22歳の時に書いた物語だそうです。猿が拾った赤いろうそくを花火と勘違いし誰が火種をつけるのかをくじ引きで決めます。皆んな怖くて失敗ばかり。でもせっかく火をつけたのに花火は上がらず森の動物たちは、いつ花火が上がるかと待ちぼうけするのでした。2018/06/09
魚京童!
16
信じるものは救われるし、信じているときのほうが幸せ。実物を見てしまうと想像よりもしょぼくて嘆いてしまう。いつもいい夢だけを見ていたい。そのほうが幸せ。なんだろうね。幸せって。だって夢の中でなら、自分の思うがまま。わがままを突き通せないこの世界で、想像の世界に逃げ込むことができる。いつだって逃げてやるって思うけど、あかいろうそくに火が灯っているだけなのかもしれない。2021/01/02
遠い日
16
新美南吉のお話の中でも、好きなお話。さるのかわいい勘違いと森の動物たちの気持ちの昂り。知ったかぶりと現実のギャップ。赤いろうそくの静かな火もまた、動物たちの気持ちに染み入るものであったでしょう。2018/03/04
Cinejazz
15
里山で遊んでいたお猿さんが、一本の「あかいろうそく」を拾ったことから始まる、山に棲む動物たちのユーモラスな光景が語られた爽やかな童話絵本です。 赤い蝋燭を打上げ花火と思いこんだお猿さんは、山の仲間たち(鹿やシシ、🐇と🐢、イタチに狸と🦊)に、夜空に舞う花火の美しさを話して聞かせました「今晩打ち上げてみよう」。 みんなは、胸おどらせて山のてっぺんの集まりました。さて、木の枝にくくりつけた蝋燭に誰が火をつけるのか? みんな火をつけることは好きではなかったのです。くじを引いて決めようとしたのですが・・・。2021/12/03