出版社内容情報
毎年8月15日にラジオ「ちえ子の談話室」で朗読される、太平洋戦争末期に実際にあった悲しいお話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
140
人間がいることによって、かわいそうな立場になってしまう生き物たちの物語。酷い扱いをする人間がいる一方で、助けたい、救いたいと強く思う人は沢山います。象を救えなかった悲しみは後者視点の物語です。…笑ったり泣きたくなったり、怒ったりしながら読み進めると、最後には読んでよかったな、なぜか優しい気持ちになるのが童話であると、冒頭に記載があります。その中で強く心に残る7話を収録。…おじいさんが絵本を渡した夕焼け、メダカのお祭り、算数のできるロバ。最後の古いランプは、欲の独り占めは我が身を滅ぼすことを教えてくれます。2021/08/28
にゃんころ
6
表題作の『かわいそうなぞう』は、戦争という人間の身勝手な争いに巻き込まれた悲しいぞうの物語。人間たちの都合で集められ、人間たちの都合で殺されていく動物園の動物たち。戦争で傷ついて苦しむのは人間だけじゃない。その陰で犠牲になる命があることを私たちはもっと知るべきだ。かわいそうなぞうの他、6作が収録されている。2015/12/31
めっちー
2
表題作含む7編が収録されているが、「かわいそうなぞう」を読みたかったのでそれだけを読む。死が近づいているぞうの運命に読んでいる途中でうるうるして、「最後まで読めない!」と思いながらも読みきった。ぞうや飼育員達の悲しみ、戦争のむごさも感じるが、それ以上に人間のエゴが強く出ていた。動物園で見世物にする為に動物に芸を仕込んだり、飼育をしたりするが、戦争で危なくなったので殺される。なんと人間は身勝手な事をするのだろうか。確かに檻が壊されたらどうなるかわからないが、それでも人間に殺されたぞうが気の毒でならない。2013/07/04
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
1
27年度2年生教科書掲載(参考)2015/06/19
MI-KI
1
2010-91 通勤前の電車で読んで号泣 読むタイミングにきをつけましょう・・2010/11/02