出版社内容情報
絵本 幼児
戦争中、上野動物園で三頭のゾウが殺されました。これは本当にあった悲しいお話です。毎年終戦記念日に評論家の秋山ちえ子氏が平和への願いをこめてラジオで朗読し、テレビでも紹介された名作。
よい絵本選定図書、全国学校図書館協議会必読図書・基本図書
集団での読み聞かせに最適の『大型絵本・かわいそうなぞう』(本体\9,000 4-323-03301-X
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
151
戦争は全ての生き物に不幸をもたらす。人だけでなく、遠い異国から来た動物たちも。人は愚かだ。失われるものの大きさを考えず戦争を始める。動物が逃げるほど爆撃され首都が破壊される危機なら降伏しろよ。頭が悪いなあ!それでも戦争がしたいか(後述)。食べ物を貰おうと芸をするゾウが不憫。あまりにも有名だが何度でも読むべき物語。人に学習能力は無い?2021/02/25
馨
129
私の時代に「そしてトンキーは死んだ」ってタイトルで習いました。同じ作品だと思われますが20年ぶりぐらに読んだけどやっぱりかなり衝撃の内容です。餓えてガリガリで死にかかっている体で、必死に芸をするシーンがつらいですね。涙が出ました。2016/01/10
ひらけん
75
人間の勝手で日本に連れてこられて、人間の勝手な都合で始めた戦争で殺されるなんかな。ライオンかてヒョウかて、何にも悪い事をしてないのに、人間の勝手な都合に振り回され、殺される様は見るに耐えなかった。エサを貰うために痩せ細った体で芸をするワンリーとトンキーに小学校の頃に初めて読んだ時は泣いた事を思い出したな。この本を読んでペットを飼う人に自分たちの都合でペットを捨てたりするなよ。飼うならきちんと責任を持って、死ぬまで面倒を見てあげてほしいと言いたくなったな。どんな生き物にでも生きる権利はあるのだから。2017/09/04
yomineko@ヴィタリにゃん
73
読み友様からのご紹介本です📙図書館内では読めず、持ち帰って読みました。母が泣きながら読んでくれた絵本です。最後の最後まで「芸」をすると餌をもらえると信じ、万歳の姿で亡くなった象。猛獣が脱走すると危ないからと、どんどん動物園の動物を殺して行くが、一番危険な猛獣は人間です😡😡😡😡2024/03/17
めしいらず
66
誰もが知っているであろう話。人間サマのその時の都合に左右され、軽んじられる動物の命。死に際にも食べ物が欲しくて芸を見せた象たちの健気さがあまりにも悲しくて、手をこまねくしかない飼育員たちの無力感があまりにも辛くて、今読んでもやっぱり落涙してしまう。戦争そのものを直接に描写せず、日常に及ぼした爪痕を見せることで、遠回しにその罪業の重大さを私たちに突き付ける。2015/06/14