出版社内容情報
町田 哲也[マチダ テツヤ]
著・文・その他
内容説明
「パン屋の自宅まで行って取り立てるんだ。子どもの前で恥かきたくないっていうのが、親の気持ちだろ」ペンギンファイナンス大宮駅前支店。督促に開き直り指を詰めようとする客、90万円の返済に窮して死を選ぶ客、なりすましで200万円をだまし取ろうとする客、いうことを聞いてくれない契約社員の部下たち…そこには、本社からほんの腰掛けのつもりで着任した田村美月には想像の及ばない世界があった。左遷されたキャリアウーマンと本気になれない契約社員の、人生を変えた3週間。
著者等紹介
町田哲也[マチダテツヤ]
1973年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。大手証券会社に勤務する傍ら、小説を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かめぴ
9
消費者金融会社の本社勤めから、上司の一言で左遷させられた美月。が三週間で、こうも変わるか…いい意味で。相手は変わらないからなぁ。色んな人がいる。達観。2023/10/21
SHADE
8
面白かった。以前の作品【神様との取引】が良かったので購入。デザインもオシャレで気に入った。サラサラと読めた。23時台のドラマに合いそうな。色んな方向を向いた人物達を少しずつ同じベクトルへ誘う作者のセンスが好きだった。タイトルの【三週間】と、帯の【3週間】。こういうの、気になるのね。2022/05/10
いなこ
3
消費者金融会社の美月は、部長に楯突き支店に左遷。仕事との他にもやっていることがある契約社員で成り立つ支店で、支店長代理として、彼らとの関係や顧客との騒動に苦戦して…。今は無人契約機でお金を借りられるようだが、消費者金融は顧客獲得に苦労しているらしい。消費者金融って近寄り難いイメージだったけど、必要な人には有難いシステムなのかもしれません。働く人は命がけの部分もある⁈の場面にはびっくりでしたが。2023/04/07
すぬぴ
2
可愛らしい表紙とホッコリするタイトルに騙されたー!いわゆるサラ金企業のお仕事小説、全然ホッコリする内容じゃなくてかなりギスギスした感じ。でもサラ金企業の話は初めてなので興味深かった。一部署のエキスパートでいるのも必要だけど、いろんな職種を経験すると人間味が深まるよね。並行して語られる劇団の話もギスギスしてたなぁ。厳しい言葉で叱咤激励するのは、時代錯誤というか…にしても十和子は嫌いなタイプだわ。彼女はどこでも無責任に逃げ出しそう。2024/06/01
Fumi
0
意外に(と言っては失礼ですが)面白かったし、スリリングな展開が楽しかったです。若い人たちが自分の仕事に向き合い、やりがい生きがいを見つけて誇りを持って続けられるようにと応援の気持ちが湧いてきました。さわやかな読後感です。2022/08/23