出版社内容情報
山田 能伸[ヤマダ ヨシノブ]
著・文・その他
目次
問題の本質―旧世代の価値観
DNB―究極のDX
DBS―世界のベストバンク
トゥルイスト―新しい地銀統合のかたち
U.S.バンコープ―従業員エンゲージメント
SHB―支店網拡大の意義
エドワード・ジョーンズ―高成長を支える地域密着型FA
チャレンジャーバンク(1)―レボリュート、N26
チャレンジャーバンク(2)―オークノース、クラーナ、ヌーバンク
チゃれンジャーバンク(3)―チャイム、ワイズ、総括
フォワードルッキング引当―合理的な貸出金利設定への一里塚
日本での応用―「三方よし」への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
82
最近の海外諸国の新しい金融機関の内容を詳しく教えてくれます。かなり参考になります。それぞれ特色のあるやり方の金融機関が増えていますが、スマホやインターネットありきの対応になっているような感じです。東南アジアなどは金融機関自体が少ないために銀行取引ができなかった人々でも利用できるようになっています。最後の章が日本のこれからの応用ということでわかりやすく説明されていました。2021/11/09
se1uch1
65
世界のDX、うまく差別化を図っている銀行のことがきちんと整理されている。市場環境などの違いによって単純比較は無意味と著者は主張しており、確かにそうだけれども、これを読んだ金融関係者が、どこまでピンチと感じるのか、もっと煽ってもいいんじゃないかとも思う。みんなの銀行が日本初のデジタルバンクとして、DBSを目指すような感じで突き抜けていくと、少し変わった未来が見えてきそうな気もする。ネオバンク、チャレンジャーバンクの動きは金融のアンバンドリング的な発想だと思うが、この先どうなるのかは気になる。2021/10/17
TATA
28
海外の例を引いて日本の金融機関に足りない点などを指摘する。アナリストさんだけあってそれぞれの事業モデルの類型化は長けたもの。もはや成長余地も縮小しインフラ化している産業と思えば、こういった指摘に耳を傾けることが何より肝要。結局どこまで行っても人材の問題ということ。首肯する点多し。2023/03/26
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2021年8月に出た本。すでに1年半程度時代は進んでいるが、海外の金融事情を学ぶには包括的で良い。秀逸なビジネスはワイズ。送金フローを根本的に変えて顧客が払う手数料を大幅減。外貨送金は日本でも高いがほかはすでに銀行の手数料が安く、チャレンジャーバンクがやる余地は少ない印象。エドワーズ・ジョーンズやセント・ジェームス・プレイスのFAを中心としたビジネスは日本でもチャンスがあるが、ここは銀行証券が分け入ってくるだろう。まだまだ学ぶことが多いと思った2023/01/03