内容説明
社会が税を求め、税が社会を変えた。洋の東西を問わず、歴史上の大きな出来事のきっかけが税であったり、逆に為政者が特定の政策目的をもって税制をかえることが珍しくない。経済のグローバル化、人口減少・高齢化、国家財政の悪化、格差の拡大が進むなか、税はどうあるべきか。敬遠してばかりいられなくなった税についてあれこれ考える力をつける、責任ある教養人のための一冊。
目次
第1章 税は社会を映す鏡(相互に影響し変化;税が世界の歴史を変えた;税によって社会を変える ほか)
第2章 日本社会の変化と税(人口減少と高齢化の進展;経済成長率の低下;格差の拡大 ほか)
第3章 今後の各税制の課題(いま重視すべきは「中立」か「活力」か;所得税;法人税 ほか)
著者等紹介
栗原克文[クリハラカツフミ]
早稲田大学大学院会計研究科教授。早稲田大学政治経済学部卒業、英国リーズ大学大学院修士。国税庁入庁後、税務大学校研究部国際支援室長、札幌国税局・名古屋国税局課税第二部長などを経て、2017年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらーく
2
とても興味深い。第1章では、戦争と税の復習。日本は酒とたばこで戦争を賄った事は覚えておこう。ただ、戦争は一時的なので、終わってしまえば税(と社会保障)はそれほど負担では無い。今の日本では、毎年戦争のような負担があって、それは社会保障である。P.100の社会保障費の推移は圧巻。一人当たり100万円超えだけど、年金、医療はほとんどが高齢者なので、300万円を超える。まあ、医療費は高齢者も1~3割負担しているとはいえ。 P.124歳出構造の変化、P.136税収構成比の国際比較も興味深いね。子供達にすまないねぇ。2025/06/20