出版社内容情報
この本が生まれたきっかけは2つの“もったいない”である。現代社会において,きちんと相手に伝わる文章,ドキュメントを書くことは,非常に重要になってきている。著者のほとんどが情報系で教鞭をとっているため、限定的にはなってしまうが,せっかく情報系の学習をしてきたのにもかかわらず,“何か”が不足しているために,ドキュメントをうまく書けないために,低い評価を受けるのは“もったいない”のではないかという危機感である。その“何か”に焦点を当てようとしているのが本書である。これが1つ目である。またもう1つの“もったいない”は,Wordを清書,エクセルを表作成だけに用いているのは“もったいない”ということである。
本書では,文章が苦手な方を対象に,理系・文系問わず大学生を想定し,どうすれば文章を明確に論理立てて書けるようになるかということについて,丁寧に紹介することを目指している。社会に出て活躍している読者にとっても役立つよう工夫している。
この本は2 部(パーツ)構成になっている。
第1パーツは第1章から第5章である。このパートではアドバンスリテラシーとドキュメントとの関係を述べる。次に研究室配属とドキュメントの関係について述べる。ここではアウトラインを立てることやIMRAD(Introduce, Methods, Results and Discussion)形式について触れている。そしてドキュメントを書くときの第一段階である考えを整理することを述べる。次に日本語を書く際の注意方法について述べる。最後にアイディアを生み出すことについて触れる。
第2パーツは第6章から第10章である。ここには実践的な内容を述べている。第6章ではドキュメント作成に有用なソフトウェアやインターネット上のサービスを紹介する。第7章において英語論文の読み方とドキュメントにおける英語アブストラクトの書き方を述べる。第8章においてアンケート調査の考え方と調査方法の設計について述べる。第9章ではWordによるアウトライン作成を中心とする技法について述べる。第10章ではドキュメント作成に必要なLATEXのコマンドについてまとめている。
各章のはじめにはその章の学習のポイントやキーワードを示し,各章の内容を確認できるようになっている。また,各章の終わりには,演習問題をつけており,読者の理解度を確認できるようにしている。
この本により2つの“もったいない”を解決するきっかけにして欲しい。
第1章 アドバンストリテラシー
第2章 研究室配属とドキュメント
第3章 考えをまとめるということ
第4章 日本語作文技術
第5章 アイディアを生み出す方法
第6章 インターネット上の道具
第7章 英語で読み書きする
第8章 アンケート調査
第9章 Wordを用いたドキュメント作成
第10章 LATEXによるドキュメントの作成
奥田 隆史[オクダ タカシ]
山崎 敦子[ヤマザキ アツコ]
永井 昌寛[ナガイ マサヒロ]
板谷 雄二[イタヤ ユウジ]
目次
第1章 アドバンスリテラシー
第2章 研究室配属とドキュメント
第3章 考えをまとめるということ―理解するということについて
第4章 日本語作文技術
第5章 アイディアを生み出す方法
第6章 インターネット上の道具
第7章 英語で読み書きする
第8章 アンケート調査
第9章 Wordを用いたドキュメント作成
第10章 LATEXによるドキュメントの作成
著者等紹介
奥田隆史[オクダタカシ]
1987年豊橋技術科学大学大学院工学研究科情報工学専攻修士課程修了。現在、愛知県立大学情報科学部情報科学科教授(博士(工学))。学会等:情報処理学会、電子情報通信学会、IEEE、計測自動制御学会、オペレーションズ・リサーチ学会、日本教育工学会、電気学会
山崎敦子[ヤマザキアツコ]
1983年‐1986年米国海軍大学院電気電子工学科研究講師。2001年‐2008年ものつくり大学技能工芸学部准教授。2010年和歌山大学大学院システム工学研究科システム工学専攻博士課程修了。現在、芝浦工業大学工学部共通学群教授(工学博士)。学会等:人工知能学会、IEEE、KES、大学英語教育学会、日本教育工学会、型技術協会
永井昌寛[ナガイマサヒロ]
1992年名古屋工業大学大学院工学研究科生産システム工学専攻博士前期課程修了。現在、愛知県立大学情報科学部情報科学科教授(博士(工学))。学会等:日本医療情報学会、日本医療・病院管理学会、日本情報経営学会、日本経営診断学会、日本教育工学会、日本ヒューマンヘルスケア学会
板谷雄二[イタヤユウジ]
1985年東北大学大学院工学研究科電気及通信工学専攻博士後期課程修了。現在、朝日大学経営学部経営情報学科教授(工学博士)・情報教育研究センター長・図書館長・経営情報学科長。学会等:情報処理学会、計測自動制御学会、日本数式処理学会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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