出版社内容情報
表現論を念頭に置いてフーリエ展開やフーリエ変換を解説し、SL(2,?)の表現論への応用を論じる。
フーリエ展開やフーリエ変換は、さまざまな分野で広く用いられる重要な対象であり、その応用は表現論にも及んでいる。
本書では表現論への応用を見据え、フーリエ展開やフーリエ変換を解説するとともに、SL(2,?)の表現論に応用して見せることがテーマである。
なぜSL(2,?)の表現論を持ち出すのか。それは、この群が1次元トーラスを極大コンパクト部分群として含み、?を極大巾単部分群として含むため、フーリエ展開やフーリエ変換の使い方がわかりやすい群であるためである。また、フーリエ展開やフーリエ変換の表現論的な解釈が意味を持つ稀有な例になっている。
本書は、リー群の表現論を学ぶための土台となる知識を提供する。本書で取り上げたSL(2,?)の表現論は、旗多様体(リーマン球面)上の幾何、複素解析、関数解析、そして実解析が交錯する豊かな領域であり、その魅力の一端に触れることができる。
【目次】
序
1章 SL2(?)の幾何
1.1 1次分数変換
1.2 上半平面
1.3 ケイリー変換
1.4 SL2(?)の分解
1.5 上半平面上の不変積分
2章 SL2(?)の表現
2.1 ヒルベルト空間論からの準備
2.2 ユニタリ表現
2.3 ルベーグ積分論からの準備
2.4 L2-空間
2.5 SO(2)のユニタリ表現
2.6 SL2(?)のユニタリ主系列表現
2.7 SL2(?)の離散系列表現
3章 フーリエ展開とその応用
3.1 T上の関数空間
3.2 実解析的関数のフーリエ展開
3.3 フーリエ展開の概念
3.4 たたみ込みとフーリエ係数
3.5 総和核
3.6 微分可能性とフーリエ展開
3.7 L2(T)
3.8 SU(1,1)のユニタリ主系列表現再論
3.9 ハーディー空間と正則離散系列の極限
4章 フーリエ変換とその応用
4.1 準備
4.2 L1-関数のフーリエ変換
4.3 シュワルツ急減少関数のフーリエ変換
4.4 L2-関数のフーリエ変換
4.5 SL2(?)のユニタリ主系列表現再論
4.6 上半平面のハーディー空間と正則離散系列の極限再論
4.7 tempered distributionのフーリエ変換
5章 文献解題
【column】
1 リーマン球面
2 エルミート対称空間
3 ポアンカレ計量
4 (連続)ヒルベルト表現
5 可測でない集合
6 可測関数の同値類
7 連続極限の取り扱い
8 測度空間上の積分
9 保型因子と同変直線束
10 なぜ 球?
11 非ユニタリ主系列表現
12 反正則離散系列表現
13 ディラックのデルタ関数のフーリエ展開
14 デルタ関数の近似列としてのディリクレ核
15 総和法と総和核
16 T上のソボレフ空間
17 ピーター-ワイルの定理
18 緩増加既約表現
19 フーリエ変換の定義のいろいろ
20 「急減少関数」
21 跡公式としてのポアソンの和公式
22 いろいろな境界値写像
23 C0∞(U)の位相
24 多様体上のdistribution
25 弱微分
26 S(?n)の位相
27 SL2(?)の既約有限次元表現
28 超局所解析



