出版社内容情報
クリティカルシンキングを用いてデータの信頼性を吟味し、意思決定や問題解決を適切に行えるようになるためのテキスト。
身近な題材を取り上げているので予備知識は必要なく、自習書として使うこともできる。
クリティカルシンキングとは「注意深く思考すること」です。どのような主張にも「本当にそうなのか」、「どのような根拠があるのか」、「別の解釈もあるのではないか」など、いろいろな観点から慎重に考えることです。
データに基づく議論が重視されるようになり、様々なデータ分析法が用いられています。何らかの主張にデータがそえられると説得力が増し、つい信じてしまいそうになりますが、本書はクリティカルシンキングを用いてデータの信頼性を吟味し、日常生活や仕事における意思決定や問題解決を適切に行えるようになることを目的としています。
本書の主な内容は、推論の基礎(隠れた要因、回帰効果、比較など)、データの偏りとばらつき、確率と逆の確率、発表バイアスと生存者バイアス、シンプソンのパラドックス、事実と意見の区別、みにくいアヒルの子の定理などです。大学などで、クリティカルシンキングやロジカルシンキング、またデータサイエンスや統計学の教材として使えるよう各章に章末問題を載せました。身近な題材を取り上げているので、予備知識は必要なく、自習書として使うこともできます。
本書は、データに対する理解を深め、より信頼性の高い結論を得るための好適なテキストとなるでしょう。