波面の伝播と特異点

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波面の伝播と特異点

  • 泉屋 周一【著】
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  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320113367
  • NDC分類 415.7
  • Cコード C3041

出版社内容情報

 ある媒質の中を波が伝わるとき,その波面(波頭面)がお互いに干渉しあって,特異点が発生する。本書はこの「波面の伝播」によって現れる特異点集合とそれによって生成される「焦点集合」を研究するための,幾何学的枠組みについて解説している。
 単独の波面はルジャンドル特異点論という接触幾何学の範疇で記述され,一方,焦点集合はラグランジュ特異点論というシンプレクテイック幾何学の範疇で記述されることが,ヘルマンダ―やアーノルドの研究により解明されている。ここでは,「波面の伝播」を考えることと「焦点集合」を考えることが厳密に同じことであるということを「大波面」や「グラフ型波面」という概念を導入することにより明かされることを解説している。この「波面の伝播」や「焦点集合」はハミルトン系に依存して伝播される「波」と考えられるものすべてに対応し,古典的微分幾何学の様々な性質,いろいろな非線形微分方程式の解の特異性,相対性理論における「事象の地平線(ブラックホール)」や近年の素粒子物理学と関連する「ブレーン宇宙論」などと密接に関係している。本書は,この「波面の伝播」を記述するための基本的な枠組みの記述と,様々な応用の入り口への水先案内となっている。
 本書を読むための前提としては,「線形代数」「微積分」「位相」に関して基本的な知識をもっていれば十分であるが,理学部数学科で学ぶ「代数学」や「多様体」の知識があればより簡単に理解が可能であると思われる。

第1章 平面上の波面の伝播と焦点集合
1.1 放物線とワイングラス
1.2 平面曲線の微分幾何と波面の伝播
1.3 光の屈折による焦点集合
1.4 3次元ミンコフスキー時空内の焦点集合

第2章 幾何学と代数学からの準備
2.1 n次元ユークリッド空間
2.2 接ベクトルと可微分写像
2.3 ベクトル場と微分形式
2.4 積分曲線と1径数局所変換群
2.5 可微分多様体と可微分写像,接空間
2.6 部分多様体と横断正則性
2.7 多様体の直積とファイバー束
2.8 多元環と加群
2.9 リー群とその作用

第3章 可微分関数芽の開折理論
3.1 可微分関数芽のR-同値とK-同値
3.2 ジェットと関数芽の有限確定性
3.3 関数芽の開折
3.4 ホモトピー安定性
3.5 分岐集合と判別集合
3.6 可微分関数芽の分類

第4章 ラグランジュ・ルジャンドル特異点論概説
4.1 シンプレクティックベクトル空間
4.2 シンプレクティック多様体
4.3 ラグランジュ部分多様体とラグランジュファイバー束
4.4 ラグランジュ写像と焦点集合
4.5 接触多様体
4.6 ルジャンドル部分多様体とルジャンドルファイバー束
4.7 ルジャンドル写像と波面

第5章 波面の伝播と大波面
5.1 大波面とその特異点
5.2 様々な同値関係
5.3 グラフ型ルジャンドル開折
5.4 s-S.P+-ルジャンドル同値とラグランジュ同値
5.5 s-P-ルジャンドル同値

第6章 ハミルトン系から導かれる波面の伝播と焦点集合
6.1 ハミルトンベクトル場と波面の伝播
6.2 ユークリッド空間内の超曲面の平行曲面と縮閉超曲面

第7章 様々な1階微分方程式の幾何学的解と波面の伝播
7.1 1階常微分方程式の完全解の分岐
7.2 準線形1階偏微分方程式の幾何学的解
7.3 ハミルトン・ヤコビ方程式の幾何学的解

第8章 相対論的焦点集合
8.1 ミンコフスキー時空の基本的性質
8.2 世界面の幾何学
8.3 世界超曲面の焦点集合

参考文献

索引

泉屋 周一[イズミヤ シュウイチ]
著・文・その他

目次

第1章 平面上の波面の伝播と焦点集合
第2章 幾何学と代数学からの準備
第3章 可微分関数芽の開折理論
第4章 ラグランジュ・ルジャンドル特異点論概説
第5章 波面の伝播と大波面
第6章 ハミルトン系から導かれる波面の伝播と焦点集合
第7章 様々な1階微分方程式の幾何学的解と波面の伝播
第8章 相対論的焦点集合

著者等紹介

泉屋周一[イズミヤシュウイチ]
1978年北海道大学大学院理学研究科修士課程修了。専攻は数学(特異点論)。北海道大学名誉教授、東北師範大学(中国)名誉教授、理学博士(北海道大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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