目次
序章 生物学と進化学
第1章 進化に関する基礎知識
第2章 自然淘汰に基づく適応戦略の進化
第3章 適応度の最大化に基づく進化モデル
第4章 ゲーム理論とその展開
第5章 血縁関係と利他行動の進化
第6章 性淘汰と配偶者選択の理論
第7章 有性生殖の進化
著者等紹介
山内淳[ヤマウチアツシ]
1993年九州大学理学研究科博士後期課程修了(理学博士)。現在、京都大学生態学研究センター教授。専攻は数理生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チェリ
7
進化という生物学的・実体的な現象に対してゲーム理論という無機質・抽象的な切り口で骨太な解釈を与えてることを意図した本で、後半はあまり理解できなかったが、それでも説得力のある議論だと思う。ゲーム理論でのモデル構築やパラメータ設定には生物学や考古学のデータを帰納的に活用する。そして構築したモデルによって、パラメータを少し変えたらどうなるかなどの仮説を、演繹的に検討することができる様になる。このアプローチを上手く使えれば、人間の行動の大半は説明できてしまいそうだけど、使いこなすのは難しそうだなあ。2024/04/30
クレモナープ
2
数式で見ると言っても導出は直感的である程度はしょっているし、むしろ式の解釈にじっくりと文章を割いている。動学的最適化まで出てくるにもかかわらずこのアプローチのおかげで数式でつまることはあまりない。特に5章は群淘汰的な現象がミクロな視点の血縁淘汰から導出されることが直感的に書いてあって面白い。一方で飛ばし気味の部分(性淘汰とか)は結構詰まった。2013/02/07
こずえ
1
入門、というタイトルの通りで、へー数理生物学ってこんなもんなんだという概観を知るにはよいかと2018/06/26
常嶺
0
ゲーム理論や適応ダイナミクスの所が興味深く、分かりやすかった。2014/05/01