出版社内容情報
●内容
近年、DNAの構造が明らかにされ、「遺伝子の働きをもとにして生命活動を理解しよう」とする研究が深まっている。それらの研究の進歩はめざましく、研究成果も著しいものがあり、大学における分子生物学の教科書などに多くのことが記述されている。しかし、それらは教科書という性質上、問題の本質を掘り下げた記述とはなっていない。問題の本質を把握するには、その研究のプロセスで発表された重要な原著論文を読み、研究の過程をたどるのが最も有効である。しかし、広範な分子生物学の課題について原著論文を読み解くことは、初学者にとって難しいことである。そこで、本書は近年の分子生物学の歩みの中で重要な意義を持ついくつかの課題に焦点をしぼり、特に重要と思われる論文について記述しながら新しい概念の形成に至る道筋をできるだけわかりやすく解説した。
●目次
1 生命の謎を探る
1.1 遺伝子からタンパク質へ
1.2 遺伝子を操作する
1.3 タンパク質複合体の働き
2 生命を動かすタンパク質
2.1 タンパク質の働きと高次構造
2.2 タンパク質の立体構造をどう解くか
2.3 タンパク質複合体を捉える
2.4 タンパク質構造研究の新たな方向
3 ゲノムからプロテオミクスへ
3.1 タンパク質の機能を予測する
3.2 ゲノムから何がわかるか
3.3 タンパク質複合体の働きを探る
4 生命活動の本質にせまる
4.1 細胞増殖の異常としてのがん
4.2 脳の働きを知る
4.3 生命活動を操作する
目次
1 形質転換から二重らせんへ
2 遺伝暗号はいかにして解かれたか
3 遺伝子発現の調節
4 DNA複製の謎を探る
5 遺伝子を操作する
6 ヒトゲノム解読
著者等紹介
関口睦夫[セキグチムツオ]
大阪大学理学部卒業、大阪大学大学院理学研究科博士課程修了、金沢大学医学部助手、ペンシルバニア大学医学部研究員、バージュ大学研究員、九州大学(理学部/医学部/生体防御医学研究所)教授、福岡歯科大学教授、生物分子工学研究所所長を経て、九州大学名誉教授、福岡歯科大学客員教授。理学博士
中山宏明[ナカヤマヒロアキ]
九州大学医学部卒業、九州大学大学院医学研究科単位取得退学、九州大学医学部助手、スタンフォード大学研究員、九州歯科大学教授、九州大学歯学部教授を経て、九州大学名誉教授、福岡歯科大学客員教授。医学博士
真木寿治[マキヒサジ]
九州大学理学部卒業、九州大学大学院理学研究科博士課程修了、スタンフォード大学医学部研究員、日本学術振興会海外特別研究員、九州大学医学部助手、東京大学(応用微生物研究所/分子細胞生物学研究所)助教授を経て、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科教授。理学博士
清水信義[シミズノブヨシ]
名古屋大学理学部化学科卒業、名古屋大学大学院理学研究科博士課程満了、カリフォルニア大学・エール大学研究員、アリゾナ大学分子細胞生物学科教授を経て、慶應義塾大学医学部教授。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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