出版社内容情報
【解説】
生物学とその周辺分野を学ぶ人たちのために,具体的な例を通して数学的概念と技法を紹介し,数学モデルを用いて生命現象をとらえることのおもしろさと,こういったモデルを理解し解析するテクニックの基礎を提供する。
【目次】
生物の人口論・適応戦略
内容説明
本書は、生物学とその周辺分野を学ぶ人たちのために、具体的な例を通して数学的概念と技法を紹介し、数学モデルを用いて生命現象をとらえることのおもしろさと、こういったモデルを理解し解析するテクニックの基礎を提供する。
目次
第1部 生物の人口論(1種個体群のダイナミックス;種の競争;捕食者と餌のサイクル ほか)
第2部 適応戦略(餌の選び方と探し方;成長と繁殖の戦略;スケジュールの動的最適化 ほか)
第3部 共存の原理(共存できる競争種の多様性;群集の安定性と共進化;生態系の生態学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shin_ash
8
個体群生態学を掘ってる関係で手に取った。難解であるものの色々な視点から数理モデルを説明しているのでわかりやすいと言えばわかりやすい。書きっぷりは1990年なので今風ではないところが多少は読みにくくはある。想像以上に広範囲をカバーしていてお目当ての行列モデルも詳しく解説されており他の数理モデルと対比できる様になってる。とは言え自分の問題で行列モデルをどう構成していいのかは掴めなかった。そもそも勘違いかもしれないし。防除に関して共存とその平衡状態の解析が重要そうな事が改めて分かった。防除関連の応用も考えたい。2024/03/10
オザマチ
5
生物学に限らず、ある現象を数学的にモデリングし解析する手法を学びたい人にとっては役立つと思います。種の分布を拡散方程式で表したり、繁殖・絶滅の条件を探ったり…面白い。2014/08/25
PapaShinya
1
自分は寺本さんをパイオニアとしてリスペクトしているので、初学者の人には寺本さんの数理生態学を勧めたい。が、初学者が独習用に読むべき1冊をと言われたら、本書です。練習問題も豊富だし、微分方程式の解き方や解析の仕方、その解説、どれも親切でわかりやすい。数理を通してみた生物学って、こんなに面白いものなのかと思わせる著者の筆力というか構成力。そうなんです、本書を読んで生物学が好きになりました!自称数理社会学者の人も、人間社会も生物社会の一部ということで、ここから勉強してもらいたい。2024/01/19
denbe
1
数理生態学のトピックを個体群ダイナミクスから適応戦略まで幅広く扱っている。適度に演習問題、リファレンスも付いている。ただし数学的な面は天下りな記述も多く、使う数学が大学教養レベルでも「式の意味するもの」が理解できないと難しいと思う2011/07/27
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