出版社内容情報
現代の銀河物理学は,極めて大規模な多波長深探査およびアーカイブデータの上に立脚して研究されている。本書はこの「多波長」を前面に打ち出したおそらく現時点で唯一の本格的教科書である。著者アレッサンドロ・ボセッリ教授は近傍銀河について,多くの波長で本格的な研究を推進してきた気鋭の研究者であり,多波長銀河研究の水先案内人として最適であろう。理論・観測的研究の垣根が事実上なくなってきた現代の銀河物理学・宇宙論において,この分野を目指す諸学者から,観測的方法論に不慣れな理論研究者,専門としない波長への拡張を目指す観測的研究者など様々なニーズに耐えうる専門書となっている。
目次
第1部 銀河における輻射源と輻射過程(X線;紫外線‐可視光線‐近赤外線;赤外線 ほか)
第2部 多波長データから導かれる物理量(高温X線放射ガスの性質;ダストの性質;電波の性質 ほか)
第3部 銀河進化の探求(統計量;スケーリング則;銀河の物質循環 ほか)
著者等紹介
竹内努[タケウチツトム]
1994年京都大学理学部卒業。2000年京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻博士後期課程修了、博士(理学)。2001年東京大学天文教育研究センター研究員。2002年国立天文台研究員。2004年マルセイユ天体物理学研究所研究員。2005年東北大学大学院理学研究科研究員。2006年東北大学大学院理学研究科助手。名古屋大学高等研究院講師。2011年‐現在、名古屋大学大学院理学研究科准教授(現職)。専門は宇宙物理学・応用統計学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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