KEK物理学シリーズ<br> 原子核物理学

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KEK物理学シリーズ
原子核物理学

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  • サイズ A5判/ページ数 307p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320034853
  • NDC分類 429.5
  • Cコード C3342

出版社内容情報

狭義の原子核物理学は,原子核を対象として構造と反応の研究をする学問であるが,広義の原子核物理学は,それに加えてハドロンの構造と反応の現象やクォーク・グルーオン多体系の物性を含む分野である。ハドロン物理学とは,ハドロンやクォーク・グルーオンの相互作用を記述する理論である量子色力学を基礎にして,ハドロンの構造と反応の現象やクォーク・グルーオンの物性を研究する学問である。また,ハドロン物理学を,広い意味では原子核の構造や反応の研究も含む意味で使用する場合もあり,「ハドロン物理学」と「原子核物理学」の使い分けは必ずしも明白ではなく,総称してハドロン原子核物理学と呼ぶ場合もある。本書では,原子核物理学を,量子色力学を基礎とした強い相互作用をする量子多体系の構造,反応,物性を研究する物質構造分野とみなして解説した。

 従来,原子核物理学の参考書では陽子,中性子と中間子の自由度を用いて原子核の構造と反応が解説されてきたが,本書ではあえてそのような方針は取らず,量子色力学を基礎としたクォーク・グルーオン多体系としてのハドロンと原子核について解説し,これを「原子核物理学」と位置づけた。そのため本著では,まず基礎理論である量子色力学を解説している。

 本著は,量子色力学の基礎からハドロン及び原子核物理の基礎を広く,また詳細に解説した参考書であり,これから原子核物理学の最前線の研究を志す学生に必要な内容を網羅している。

第1章 基礎知識
1.1 ミクロの世界
1.2 原子核物理学の発展
1.3 原子核のスケールと自然単位系
1.4 相対論的力学
1.5 Klein-Gordon方程式
1.6 Dirac方程式
1.7 量子電気力学
1.8 Noetherの定理
1.9 Feynman則

第2章 量子色力学
2.1 対称性と群
2.2 量子色力学のLagrangian
2.3 漸近的自由性
2.4 カイラル対称性とその自発的破れ
2.5 クォークの閉じ込め
2.6 ミレニアム懸賞問題:Yang-Mills 理論と質量ギャップの存在

第3章 ハドロンの模型
3.1 クォーク模型
3.2 ハドロンの構成
3.3 Regge軌跡
3.4 非相対論的クォーク模型
3.5 袋模型
3.6 σ模型
3.7 ソリトン模型
3.8 Nambu-Jona-Lasinio模型
3.9 カイラル摂動論
3.10 QCD和則

第4章 核子の構造
4.1 ハドロン・トモグラフィー
4.2 散乱の断面積
4.3 形状因子
4.4 パートン描像
4.5 Drell-Yan過程
4.6 パートン分布関数
4.7 核子スピンの起源
4.8 破砕関数
4.9 ハドロンの3次元構造

第5章 原子核の基本的性質
5.1 クォーク・グルーオンの自由度と原子核の構成要素
5.2 質量と結合エネルギー
5.3 空間密度分布
5.4 電磁気モーメント
5.5 核力と中間子論
5.6 重陽子
5.7 核子・核子散乱
5.8 核力のポテンシャル
5.9 量子色力学による核力

第6章 原子核の構造
6.1 Bethe-Goldstone方程式と独立粒子模型
6.2 Fermi気体模型
6.3 Hartree-Fock法
6.4 Brueckner理論と原子核の飽和性
6.5 殻模型
6.6 集団運動
6.7 クラスター構造
6.8 クォーク・グルーオン多体系としての原子核

第7章 最近の話題から
7.1 原子核の実験プロジェクト
7.2 ストレンジネス原子核物理学
7.3 エキゾチックハドロン
7.4 核子のスピン・フレーバー構造
7.5 高密度物質の世界
7.6 宇宙の物質創成

参考文献
索  引

目次

第1章 基礎知識
第2章 量子色力学
第3章 ハドロンの模型
第4章 核子の構造
第5章 原子核の基本的性質
第6章 原子核の構造
第7章 最近の話題から

著者等紹介

熊野俊三[クマノシュンゾウ]
1956年生まれ。1985年マサチューセッツ工科大学理学研究科物理学専攻博士課程修了。現在、高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所・教授、総合研究大学院大学高エネルギー加速器科学研究科・教授、J‐PARCセンター素粒子原子核ディビジョンハドロンセクション員Doctor of Philosophy(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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