内容説明
牛込に生まれた幕臣の南畝。深川木場生まれの商人京伝。江戸の戯作を代表する二人の作品を読み、絵解きをして探る、垣根を越えて賑わいをみせた江戸戯作界を貫く生き方の美学。
目次
南畝と京伝の顔
南畝と京伝の生地―牛込と深川
神童南畝―才能とは何か
師を選び友達を作る
『寝惚先生文集』―目のさめるような寝ぼけかた
新宿と深川を描く―洒落本の世界
処女作とは―『手前勝手御存商売物』
粋な男とは
開花する京伝
寛政の改革―社会を動かす男・社会に動かされる男
通(もう一つ)の反骨―京伝の場合
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TakaUP48
52
子の師匠を自ら吟味する教育ママに支えられた神童・南畝は、19歳の時、当時の有名人であった平賀源内の推薦文を載せた「寝惚先生文集」を出版。押しの強さと早熟の匂いが…。結婚後、詩会・吟行・観月などに参加し「甲駅神話」等を出版。山東京伝の「手前勝手御存商売物」が黄表紙評判記「岡目八目」で大上上吉になり一躍有名に。京伝の「江戸生艶気樺焼」を詳細解説。南畝・京伝で洒落本全盛期を迎える。松平定信の寛政の改革で、南畝は学問吟味を再応募の後、昇進を重ね大坂銅座詰に。一方、京伝は洒落本弾圧で摘発され手鎖という処罰を受けた。2022/03/11
-
- 和書
- 障害者の経済学 (新版)