出版社内容情報
巨大な数も楽にあつかえる便利な道具
指数と対数
2021年11月刊行の「Newtonライト3.0」は,『指数と対数』です。
ニュースなどで「指数関数的」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。現代社会では,さまざまな数学の“道具”が活躍しています。その一つが,「指数」と「対数」です。指数を使えば,けたの大きい数を簡単にあらわすことができ,その大きさをとても把握しやすくなります。そして,そんな指数と表裏一体の関係にあるのが対数です。対数は,大きな数の計算を簡略化することができます。指数と対数は,大きな数を楽にあつかうための道具なのです。この本では,指数と対数とは何かをやさしく解説していきます。指数と対数のすごさや面白さが,きっとわかるはず。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
12
放射能汚染のニュース等で「半減期」とよくいうが、「有害物質が消滅するまでの期間」じゃなくて「半分になる期間」を取り上げる意味がわからないまま受け流していた。本書を読んでようやく意味が分かった▼半減期×2が(造語だが)「全減期」になるわけではなく、半減期ごとに半分になっていく。半減期×2が経過すると(当初の量の)4分の1に減少する。2023/02/24
アルカリオン
12
星の等級、pH(水素イオン指数 [酸性・アルカリ性])、地震の規模を示すM(マグニチュード)、騒音の単位dB(デシベル)、これらにはすべて対数が使われている▽対数グラフを使えば「1から10への変化」と「100から1000への変化」が同じ幅であらわされるため、絶対的な値の大きさに関係なく、相対的な変化が見えやすくなる。例えば、過去120年間のダウ平均指数のトレンドを見るときに有用。2023/02/19
アルカリオン
11
p40 ケプラーの第三法則「惑星の公転周期の2乗は、太陽からの距離の3乗に比例する」を普通のグラフで描いても直線にはならない。しかし、縦軸も横軸も対数にした「両対数グラフ」でえがくときれいな直線になる▼対数グラフをうまく使えば、普通のグラフではみえない変化や関係性がはっきりとみえてくる。2023/02/20
アルカリオン
11
ハードルを下げることに振り切った編集方針。興味深いトピックを織り交ぜて分かりやすく解説しており有益。一方、80頁の本書の内容は、一般的な教科書的書籍であれば序章(または各章の導入部分)2-4頁分程度である。そうした書籍ではページが進むごとに(多くの場合、「徐々に」ではなく「急激に」)難しくなり挫折することになるが、本書は導入的内容で完結しているため、「1冊読み切った」「指数と対数について最低限は理解できた」という満足感・安心感を得られる▼なぜかPrinted in Korea2023/02/16
Go Extreme
2
大きな数のあつかい方: 大まかな数字で全体をすばやく把握 大きな数は分ける&置きかえる 非常に大きな数字は指数であつかう 実は身近な指数と対数: グランドピアノと指数関数の関係 放射性物質の崩壊にも,倍々の法則! 対数で知る,ギターのフレットの法則 指数と対数は“魔法の計算道具”: 1 累乗のかけ算は指数を足し算 2 かっこの指数は指数をかけ算 3 かっこの指数は数ごとにかけ算 実践編対数の威力: 計算に役立つ常用対数表 対数を使って131×219を計算してみよう 対数を使って2の29乗を計算してみよう2021/12/28