出版社内容情報
『愛するということ/生きるということ 2冊セット』はこちら
フロムによる永遠の古典の新装版!
真に生きる喜びが得られる生き方とは?
財産、知識、健康、社会的地位、権力……現代の私たちは〈持つ〉ことに専心し、それを自分の価値とみなしている。
人が生きていくうえでは、〈持つ〉ために限りなき生産と消費に追われ、“慢性の飢餓状態”にあるのでなく、あらゆる執着から解き放たれ、何ものにも束縛されず、生きる喜びを感じられるような、ただ〈ある〉という、もうひとつの様式がある。
日常の経験や先人たちの思想を例に、〈持つ様式〉と〈ある様式〉の生き方を比較・検討し、新たな人間像と社会のあり方を提唱する。
★対になる装丁で、フロムの代表作『愛するということ』改訳新装版を同時刊行★
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原題は"To Have or To Be"。
若い日に貪るように読み、そして震え、親しき友人たちと語り合ったフロム。
昨今話題のWell-beingの議論はほぼ間違いなくこのフロムの思想が深く影響を与えていると思う。
安宅和人
(『イシューからはじめよ』著者・慶應義塾大学教授)
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【著者】エーリッヒ・フロム (Erich Fromm 1900-1980年)
精神分析に社会的視点をもたらし、いわゆる「新フロイト派」の代表的存在とされた。真に人間的な生活を可能にする社会的条件とは何かを終生にわたって追求したヒューマニストとしても知られる。著書に『自由からの逃走』『破壊』『悪について』『ワイマールからヒトラーへ』『反抗と自由』ほか多数。
【訳者】佐野哲郎 (さの・てつろう)
京都大学名誉教授。訳書に、フロム『反抗と自由』『フロイトを超えて』ほか多数。
内容説明
To HaveからTo Beへ―財産、知識、健康、社会的地位、権力…“持つ”ことがすべてでいいのか?あらゆる執着から解き放たれ、何にも束縛されず、変化を恐れない“ある”生き方とは?フロムによる永遠の古典の新装版。
目次
大いなる約束とその挫折、そして新たなる選択
第1部 持つこととあることの違いの理解(瞥見;日常経験における持つこととあること;旧約・新約聖書およびマイスター・エックハルトの著作における持つこととあること)
第2部 二つの存在様式の基本的な違いの分析(持つ様式とは何か;ある様式とは何か;持つこととあることの新たな側面)
第3部 新しい人間と新しい社会(宗教、性格、社会;人間変革の条件と新しい人間の特色;新しい社会の特色)
著者等紹介
フロム,エーリッヒ[フロム,エーリッヒ] [Fromm,Erich]
1900年、ドイツ・フランクフルトに生まれる。ハイデルベルク、フランクフルト、ミュンヘンなどの大学で学んだのち、ベルリンで精神分析学を学ぶ。フランクフルト社会研究所を経て、1933年アメリカに渡り、のちに帰化。イェール、ミシガン州立、ニューヨークなどの大学で教鞭をとり、さらにメキシコに移住。1980年没。フロイト理論にマルクスやヴェーバーを接合して精神分析に社会的視点をもたらし、いわゆる「新フロイト派」の代表的存在とされた。また、真に人間的な生活とは何か、それを可能にする社会的条件とは何かを終生にわたって追求したヒューマニストとしても有名である。しだいに、禅や東洋宗教へも関心を深めた。著書多数
佐野哲郎[サノテツロウ]
1931年、大阪に生まれる。京都大学文学部英文科卒業。元神戸親和女子大学学長、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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