出版社内容情報
数学者の直観が「抽象の世界」の奥に構造を見つけたとき――
このとき、数学は変わった!
20世紀、抽象数学の誕生!
「カントルが創造してくれた楽園から、だれもわれわれを
追い出すことはできない」 ――ヒルベルト
20世紀の数学に新しい波が起きる。集合論の創始者カントルの夢の
実現に向けて、動きはじめたのだ。抽象的な集合の要素のあいだに
「距離」を導入して距離空間へ。部分集合のあいだに「近傍」を導入
して位相空間へ。
位相空間は概念の力が生み出した創造物であり、次第に数学全体を
覆っていく。20世紀、抽象数学が誕生するドラマを、カントルや
ハウスドルフらの原論文にまで戻り、活き活きと再現していく。
(内容的には、5巻は3巻の続きと見たほうがよい)
●目次
1章 近さについて
'近さ'と'近づく' /'近さ'への視線/カントルの点集合論/ユークリッド空間
2章
いろいろな距離空間/収束/集積点、導集合、閉集合/ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理
3章
距離、集合、近さ/ハウスドルフ『集合論概要』/ハウスドルフの思想/部分集合の演算
4章
位相空間の成立/近傍/位相空間のなかの距離空間/'近さ'と'近づく'――位相空間の視点
5章
写像/連続写像/同相と位相の強弱
6章
コンパクト性――誕生まで/コンパクト空間/分離公理とコンパクト空間/コンパクト空間の性質/連結性
7章 位相空間論の成立
位相空間の展開/ウリゾ-ンの定理の証明/距離空間へ
8章 完備な距離空間
完備性と完備化/完備性と微分方程式の解の存在
内容説明
20世紀の数学に新しい波が起きる。集合論の創始者カントルの夢の実現に向けて、動きはじめたのだ。抽象的な集合の要素のあいだに「距離」を導入して距離空間へ。部分集合のあいだに「近傍」を導入して位相空間へ。位相空間は概念の力が生み出した創造物であり、次第に数学を覆っていく。20世紀、抽象数学が誕生するドラマを、カントルやハウスドルフらの「生の声」を辿りつつ、再現していく。
目次
1章 近さについて
2章 距離空間
3章 距離から位相へ
4章 位相空間
5章 連続写像
6章 コンパクト性と連結性
7章 位相空間論の成立
8章 完備な距離空間
著者等紹介
志賀浩二[シガコウジ]
1930年に新潟市で生まれる。1955年東京大学大学院数物系修士課程を修了。東京工業大学理学部数学科の助手、助教授を経て、教授となる。その後、桐蔭横浜大学教授、桐蔭生涯学習センター長などを務めるなかで、「数学の啓蒙」に目覚め、精力的に数学書を執筆する。現在は大学を離れ執筆に専念。東京工業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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