内容説明
日本人のこころを洗うこの一冊!愛とは、幸福とは、人間とは、歴史とは何か。先駆者の悲劇―安政の大獄、桜田事変は起こるべきして起こった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともくん
40
井伊直弼と長野主膳の出会いから桜田門外の変で斃れるまでを描いた作品。 そして、水戸藩士のその後も収録されている。 井伊直弼は、悪者目線で描かれているものが多いが、この作品でのイメージは、決してただの悪者ではなかった。 短いページ数に井伊直弼の人生が詰め込まれていたので、もう少し長めに描いてくれれば嬉しかった。2018/06/24
糜竺(びじく)
39
私的には結構評価の高い、井伊直弼を歴史小説の大家の吉川英治氏が小説を書かれていると言う事で、非常に興味を持ち、読む事にしました。感想としては、前半は面白く読めただけに、後半は急に展開が早すぎてあっけなく終わってしまったのは、残念な気がしました。余り知られてませんが、彼は第十四男で、33才までは全く日陰の身で、一国を背負うような事になろうとは思いもよらないような人であったという事です。それがあれよあれよと歴史の波に引き込まれていきます。それが、前半は面白かっただけに、少し後半は惜しい気がしました。2015/11/25
keroppi
2
世田谷松陰神社すぐ側の豪徳寺に井伊直弼が葬られたことを知り、吉田松陰を読んだ後、井伊直弼の本も読んでみたくなった。桜田門外の変にまつわる人間模様が描かれる。2015/06/01