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内容説明
激動の幕末期。列国の外圧、台頭する西南雄藩、反幕府的な勝海舟らと対峙し、財政、外交、軍事に傑出した手腕を発揮した幕閣・小栗上野介忠順。横須賀造船所を建設し、日本海軍の礎を築いた先見と決断の人が何故斬首されねばならなかったのか…。第三回中山義秀文学賞受賞の傑作長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
16
幕末に幕府の外国奉行や勘定奉行、陸海軍奉行等を歴任し異彩を放った小栗上野介忠順の半生を追いながら幕末動乱期を描く異色の幕末絵巻。通常幕末期の同じ幕臣の勝海舟が、革新的な人物で、小栗上野介忠順は、その対局の保守的人物として描かれていたが、本著では、小栗を卓越した国際感覚と手腕、そして実行力を持った幕末ぴか一人物として賞賛している。明治維新の道筋を幕末動乱期に既に導いた悲劇の英雄の物語に感慨深い想いを抱かせた稀有な1冊です。2021/08/01
だまし売りNo
2
造船所は新たに船舶を建造するだけでなく、既存の船舶を修理する場所でもあった。消耗品である砲弾や弾丸も作る総合工場とする構想もあった。実際、小栗が訪米時に見学したワシントン海軍造船所が同じであった。造船所で既存の船舶をメンテナンスできれば、外国に依頼する費用と時間を節約できる。 旧日本軍の大きな欠点として兵站の軽視が挙げられる。造船所を提言した小栗は日本人に欠けがちな視点を有していた稀有な人物であった2019/11/10
じょるじ
1
横浜製鉄所が建設されていくところはは、結末がわかっていてもワクワクさせられる。本当に格好良過ぎて、悲し過ぎる最後の侍。今後も小栗に関する本は読んでいきたい。逆に慶喜にも興味がわく。何故あの選択をしたのか?何を目指していたのか?知りたい。2017/07/15
三原城の守り人
0
A2021/07/18
ぼび
0
6/52018/05/26