内容説明
大手銀行役員およびメーカーの財務責任者の両方を経験した著者による実践的企業財務論。単に実務経験を踏まえるだけでなく、企業金融に関する諸理論を咀嚼し、また独自の実証分析を実施して、学界と実務界の接続を試みる類例のない視点を提供。２０００年代における企業金融を軸に８０年代と９０年代と対比して企業行動を分析したユニークな日本経済論でもある。
目次
第１部 企業金融をめぐる環境の変化（日本経済の変化；制度上の変化―会社法制の改正と会計ビッグバン；機関投資家の持ち株比率の上昇と企業価値経営の追求）
第２部 企業金融の基礎理論（基礎理論の展開；企業金融の基礎理論―モジリアーニ＝ミラーの理論（ＭＭ理論）を基点にして
ＭＭ理論以後の展開
投資と資金調達の相互作用）
第３部 ８０年代以降の日本企業の財務行動（資本構成と資産構成の変化；企業の貯蓄・投資バランスと資金ポジション；企業収益の動向；設備投資の推移―低迷時は更新・修繕投資に集中；土地投資の推移；運転資金需要の推移；金融投資の動向；資金余剰下の企業財務についての総括）
第４部 企業金融をめぐる諸問題（設備投資は何故低迷したのか；日本企業の財務政策；間接金融優位の日本の金融；資金余剰下のコーポレート・ガバナンスの確立）
著者等紹介
林原行雄［リンバラユキオ］
１９４５年福井県生まれ。１９６８年東京大学経済学部卒業。１９７２～１９７４年米国ペンシルバニア大学ウォートン・スクール留学（ＭＢＡ）。１９８５年埼玉大学大学院非常勤講師。１９６８～１９９９年日本勧業銀行及び第一勧業銀行にて調査部・営業部・国際部・ロンドン支店・横浜西口支店長・情報開発部長・法人企画部長・取締役企画部長・常務取締役を歴任。１９９９～２００５年北越製紙にて常務取締役、専務取締役を歴任。２００６年日土地綜合設計取締役社長（現任）、日興コーディアル証券及びダイフク社外監査役を兼任（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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