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内容説明
歴史の巨石に挑み続けた半生―唐招提寺等の修復、飛鳥の石像物の復元、石舞台古墳巨大石室の実験考古学、高松塚古墳石室の解体、モアイ像の復元、アンコール遺跡の修復事業など石職人の意地と誇りをかけた人生を赤裸々に語る。
目次
1 石との出会い
2 唐招提寺と生涯の師
3 忍性の墓・行基の墓と竹林寺
4 石舞台古墳の復元
5 世界と飛鳥の石造物
6 モアイ像の復元
7 アンコール遺跡・西トップ寺院の復元
8 高松塚古墳の解体をめぐって
著者等紹介
左野勝司[サノカツジ]
1943(昭和18)年和歌山県に生まる。中学卒業後、石工としての基礎技術を習得。国内外の石造文化財を通し独学で研鑽を積む。昭和40年、二二歳で左野石材店創業、昭和53年飛鳥建設(株)代表取締役に就任、現在に至る。寺院・神社の積造物をはじめ、石造文化財の修理・復元にたずさわる。モアイ像をはじめ海外の石造文化財修理事業への参加・指導も行い、国際的評価も高い。主な実績として、飛鳥石造物の復元、モアイ像の復元、高松塚古墳の解体がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさあき
1
中学校を卒業して以来、石工として寺院・神社の石造物をはじめ、石造文化財の修理、復元に携わる著者。モアイ像や西トップ寺院の復元事業も行い、国際的評価も高い。そんな著者は高松塚古墳の解体作業を通じて、仕事で一番大切なものは自身の技ではなく、従事するもの全員の連携プレーと、一つのことに力を結集する思いであると述べる。木造文化財が高く評価される日本に石造文化財も同じように評価してほしいという思いが込められた本書。石工というマイノリティになった職業をしる手がかりにもなるだろう。2015/11/03
suzume
1
左官や、宮大工の職人さんの本は素材に対する言葉の奥行きがすごいなと感動しながら何冊か読んできましたが、石工職人さんが書かれた本は初めて読みました。終始いかにも関西出身の現場の叩き上げの人、といった語り口なので、けっして読みやすい文章ではないですが、正直な人柄や仕事への熱とプライド、お世話になった大切な人への感謝や愛情深いまなざしが伝わってきました。海外の現場に協力する際になるべく現地の人が自力で出来るようになるように、という視点を持って関わられているのが、いいなと思いました。2014/07/09
カネコ
1
◎2012/10/08
watausa
0
NHKのプロッフェショナルを見てからのファン。奈良で尊敬できる人の名前をあげろと言われたら、この人の名前をあげます。高松塚古墳の解体運び出しの様子も判って面白い。2012/11/30
Zen-zen
0
イースター島のモアイ像や高松塚古墳の解体・修理に携わった現代の名石工の一代記。文章を書くのが得意とは言えない方の作品だから、「もっと突っ込んで書いて欲しい」と思う所も多いが、高松塚古墳解体・運び出しの件はドキドキの大興奮。誤字・脱字が散見されるのが残念だけどね。「左野」を「佐野」と書いてるところもあるで。しかし、タダノは偉い会社だのぉ。2012/06/08