内容説明
マルティニク。地球を流浪する魂たちの場。セゼール、ファノンから、コンフィアン、シャモワゾーまで。その中にあって誰よりも壮麗な響きを奏で続けるクレオールの星座の結節点、それがエドゥアール・グリッサンだ。もっとも小さな情景や叫びに“世界の響き”を聴きとり、閃光とともに炸裂するカオスの中に“関係”の網状組織を見抜きつつ、あらゆる支配と根づきの暴力を否定する確信と持続。グリッサンの思考がもっとも精緻に展開された、圧倒的な批評の軌跡。ロジェ・カイヨワ賞受賞作。
目次
1 接近―一つの接岸、千の渡り
2 基本要素、地水火風―基本的なものは絶対的にみずからを再構成する。
3 さまざまな道程―声に出して、隔たりを記すために
4 理論―理論とは不在、曖昧、そして吉兆
5 詩学―ありつつあるもの、その実質において無限の多様
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