出版社内容情報
スペインとはどういう国か。その歴史を図やイラストを使いながらわかりやすく、ていねいに。コラム「そのころ、日本では?」も便利。
内容説明
教科書よりもわかりやすいスペインの離合の歴史。
目次
1 イベリア半島は誰のもの?
2 レコンキスタの一部始終
3 「太陽の沈まない国」
4 ハプスブルク家からブルボン家へ
5 反乱と独立の19世紀
6 世界大戦の裏で
7 独裁から民主化へ
8 現代のスペイン
著者等紹介
永田智成[ナガタトモナリ]
1981年、東京都生まれ。南山大学外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科准教授。博士(政治学)。専攻はスペイン現代史、比較政治学
久木正雄[ヒサキマサオ]
1982年、千葉県生まれ。法政大学国際文化学部国際文化学科専任講師。修士(学術)。専攻はスペイン・ポルトガル近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
92
スペイン旅行前に歴史から。ポエニ戦争でカルタゴに勝利したローマ人がイベリア半島に属州ヒスパニアを設置したのが、エスパーニャ(スペイン)の語源。ローマのハドリアヌス帝はヒスパニア出身だとは意外。418年建国の西ゴート王国の王の勇敢さを讃える色がスペイン国旗の黄色で、赤色はスペインを守るためにスペイン人が流した血を表している程争いが絶えなかった。ユーラシア大陸の西の端で、アフリカからイスラムの流入があり、大西洋から大航海時代には最先端の国となるが、財政難で何度も破産していることなど、歴史を通して見ると面白い。2024/08/30
榊原 香織
57
スペイン史、ほとんど知らなかったことに気付く。 何だこの複雑な歴史は 異端審問制廃止が19世紀というのも驚いたゾ2023/04/26
まえぞう
29
スペインの簡単な歴史です。フランコ総統はわかりにくい人で、20世紀のスペイン史を独特なものにしています。高校の時、父親がフランコ総統から逃れてきた王統派の一員だった同級生がいましたが、そんなに遠い昔ではないですね。スペイン内乱をあつかった風の影を再読してみたくなりました。2021/04/10
崩紫サロメ
20
著者の選定に大きな差のあるシリーズで、ロシア史のように学術的に如何なものかと思うものもあったが、このスペイン史は中堅研究者二人によるシンプルで手堅い叙述。シリーズの中で一番良い。といってもスペイン史一冊目にしては少々難しいかもしれない。スペイン史の本を何冊か読んで、一旦知識を整理するのには最適な本ではないかと思う。それにしてもこのシリーズの方向性がよくわからなくなる。2021/06/09
おおにし
19
サフォンの「忘れられた本の墓場」シリーズを読むための予備知識として本書でスペイン現代史を勉強した。驚いたのはスペインは第1次、第2次とも世界大戦に参戦していなかったこと。ピカソの「ゲルニカ」は世界大戦を描いたものかと思っていたがスペイン内戦がテーマであった。これは今まであちこちで聞いてきたスペインの常識に違いないが、興味がないと頭に入ってこないものだ。バルセロナ観光までしているのにお恥ずかしい話。でもサフォンの小説を読むための歴史知識は得られ、読書に役立てることができた。2025/01/11