内容説明
東京裁判から70年、A級戦犯はなぜ、どのように裁かれたのか。日本の指導者の戦争責任を裁く。―極東国際軍事裁判のすべてを、この一冊で知る。「日本軍の犯罪」「軍国主義」「満州国」「南京虐殺」「自衛権」「連合軍の弱みと誤解」…さまざまな論争とドラマ。
目次
第1章 国際法廷―勝者が暴いた「歴史の真実」
第2章 要人逮捕―自殺者が相次いだ、A級戦犯容疑者の逮捕劇
第3章 A級戦犯―A級戦犯はどのように選別されたのか?
第4章 開廷の攻防―裁判官を立ち往生させる清瀬動議
第5章 検察側立証―日本軍の犯罪を次々暴く検察側証人
第6章 弁護側反証―国家の弁護か被告個人の弁護か
第7章 論告と最終弁論―分裂した被告弁護団の一般弁論
第8章 スガモの芸術家たち―戦犯たちが記録した「スガモ」の素顔
第9章 判決―検察側の主張を全面採用した勝者の裁き
第10章 処刑―七戦犯、深夜の絞首刑
著者等紹介
平塚柾緒[ヒラツカマサオ]
1937年、茨城県生まれ。出版プロダクション「文殊社」代表。太平洋戦争研究会、近現代史フォトライブラリー主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pia
9
最近この時代を題材にした小説を立て続けに読んだので、一度資料のようなものも見てみたいと思い、写真の掲載が多いこの本を選んだ。とりあえず概要知る、という目的においてとても良い1冊だと思う。物語に登場した人物や、その時代を表したたくさんの写真を見ていると、物語は一気に現実になる。2023/09/04
緑のたぬき
1
太平洋戦争の戦犯(戦争指導した政治家、軍人)を戦勝国が裁いた東京裁判について。当時の国民も戦勝国による一方的な断罪にすぎないとみていたが、大陸での日本陸軍の残虐行為が報道されるにつれ唖然としたらしい。戦後統治に利用できる天皇を戦犯にしないため裁判官側、日本側で工作がなされた。そう考えると現存する昭和天皇と政治家、軍人のやり取りの記録文書もどこまで真実なのか。巣鴨プリズンのABC級戦犯の処刑者は60人。60階建ての〇〇60ってそういう。。2022/10/01
鹿之介
1
特別新しい何かがあるわけではないが、東京裁判の概要を知るには良いと思う。2022/05/29
takao
1
ふむ2021/07/31
スピカ
0
少し前にNHKで放送してた番組を見て読もうと思った本。A級戦犯にも家族がいたこと、優秀な人たちで勉強熱心だったことを知って悲しくなった。自分のためもあっただろうけど、国のために尽力した結果、戦争という悲惨な道を突き進んだのかな。悲惨な戦争が起きた原因はこの人たちだけじゃないし、今でも火種はいくらでも燻っている。集団心理で何も考えずに指導者の言うことを聞くのが当たり前だと思わずに、自分の頭で考えることが大事だと思う。靖国の問題は「木を見て森を見ず」になってる感が否めない。そこにこだわるのは重要かな?2020/08/15
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