内容説明
修道院文化、聖遺物崇拝、巡礼、十字軍。時代に翻弄され、幾多の試練をくぐり抜けながら今もヨーロッパ各地にひっそり佇むロマネスクの教会堂。本邦初、画期的なCGで建築・構造を解明!扉口・柱頭の図像にこめられた時代のみずみずしい精神をよみとく。
目次
第1章 ロマネスク建築
第2章 ロマネスク芸術
第3章 ロマネスク巡礼(ヒルデスハイムのザンクト・ミヒャエル;シュパイヤー大聖堂;トゥルニュのサン・フィリベール;サン・ブノワ・シュル・ロワール;カンのラ・トリニテ ほか)
著者等紹介
辻本敬子[ツジモトタカコ]
1957年、静岡市生まれ。1980年、東京大学工学部建築学科卒業。1981年、ベルギー政府給費留学生としてヘント大学考古学・美術史学科に留学。1987年、名古屋大学大学院工学研究科後期課程修了。工学博士。1990年、愛知工業大学建築工学科非常勤講師。2002年、名古屋造形芸術大学デザイン学科非常勤講師
ダーリング益代[ダーリングマスヨ]
法政大学文学部史学科卒業。早稲田大学文学研究科修士課程終了。1977年、米国ミシガン大学ラッカム大学院博士課程入学。1994年、ミシガン大学ラッカム大学院に博士論文『ペルシ・レ・フォルジュのロマネスク建築と彫刻』を提出、Ph.D取得。現在、北海道大学留学生センターおよび大学院国際広報メディア研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
282
巻頭はヴェズレー詣から。サン・チアゴ巡礼の主要な出発点でもある、このヴェズレーの丘とその頂にあるマドレーヌ修道院(残念ながら再建だが)は、まさにロマネスクを語り始めるのにこれほど相応しい地もないだろう。いい意味での素朴さに満ちた柱頭彫刻群、マグダラのマリアの聖遺物(遺骨)ーこれまたそれを収めるクリプトの存在と共にロマネスクの特徴の一つー、聳える鐘楼、叶うことなら、ここからサン・チアゴ巡礼に出発したいものである。もちろん、歩きとおした暁にはサン・チアゴ・デ・コンポステラの大聖堂(ゴシックだが)を仰ぎ見る。2023/06/05
のんき
5
建築物としての教会堂と、その建築に従属する彫刻とを解説していく。コンパクトだけど中身がみっしり詰まっている印象。そのみっしり感はCGによる建物解剖図やこれでもかというほどの各構造部の説明によるものと思う。おかげでいろいろ用語を覚えることができた。2010/03/04
アルクシ・ガイ
3
図書館本。多くの写真、そして図で、ロマネスク教会の建築と芸術を、具体的に解説してくれている。手元に一冊欲しいなあ。買っちゃおうかなあ。2018/12/15
あきら
2
少し読みづらいけど、中世の修道院の構造が知りたかったので、ドンピシャテーマでした。薔薇の名前的な修道院を知りたかったのですが、途中のコラムに載っててやっぱりそうだよねえとか思ったり。2014/10/12
ヒラタ
1
読むだけでは すべて頭には入りませんでしたが、可能の限りわかりやすく書かれていて今のところ 教会建築に関しては私にはベストな本でした。2017/07/05
-
- 電子書籍
- 謎めいた秘書【分冊】 5巻 ハーレクイ…
-
- 電子書籍
- 貴公子と清らな薔薇 ハーレクイン