内容説明
まるで生きているかの如く茶碗を運び、きびすを返して元に戻る江戸の茶運び人形。そこには西洋と東洋の時計技術と江戸からくり師の技が活かされていた。永久機関発明に人々は熱狂し、飛行への夢から奇妙な装置が産みだされる。自動人形がピアノを演奏し、パノラマは驚異の世界を写しだす。夢にあふれた機械と人間の歴史を語る、魅力的な装置の百科。
目次
からくり曼陀羅
自動人形その生と死
人形からくり事典
からくり弁吉の隠れん坊
からくり玩具
尾張の山車からくり
発明品ギャラリー
永久機関物語
著者等紹介
立川昭二[タツカワショウジ]
1927年東京生まれ。早稲田大学卒業。専攻は科学史・医学史。『歴史紀行死の風景』で第2回サントリー学芸賞受賞
玉屋庄兵衛[タマヤショウベエ]
本名高科正守。1988年没。からくり人形師
種村季弘[タネムラスエヒロ]
1933年東京生まれ。東京大学卒業。独文学者。文芸評論家。『ビンゲンのヒルデガルトの世界』で芸術選奨文部大臣賞・斎藤緑雨賞受賞。『種村季弘のネオ・ラビリントス』(全8巻)で泉鏡花文学賞受賞
青木国夫[アオキクニオ]
1924年東京生まれ。元国立科学博物館工学研究部長。2001年没
高柳篤[タカヤナギアツシ]
1942年満州生まれ。東京大学卒業。98年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
8
個人の感想です:B。本年1月(2017/1)に八王子夢美術館で『イギリスからくり玩具展』を見てきた。英国のオートマタが60点ほど展示されていて、そのほとんどを実際に動かして見ることができた。歯車やカム、ラチェットなどの作用で人形が複雑な動きをするのが興味深かった。そこで本書を読んでみた。古代エジプトの頃から操り人形(マリオネット)は存在し、その後時計仕掛けの発達と密接な関係を保って、西洋でも日本でも目覚ましい発展を遂げていた。また人形浄瑠璃との関係も密接で、茶運び人形など鎖国下での日本人の技術もすごい。2017/01/25
更紗蝦
8
以前、江戸東京博物館で宙返り人形(段返人形)の実演を見たことがありますが、そういったかくり人形の作り方を説明している『機巧図彙』という本(細川頼直・著/1769年)が現存するとは知りませんでした。日本のからくり人形も面白いですが、ジャケ=ドロスの自動筆写人形や自動演奏人形も心引かれます。2014/12/05
takao
1
ふむ2021/07/31
-
- 和書
- 古代国家と仏教経典