ふくろうの本<br> 図説 ケルトの歴史―文化・美術・神話をよむ

ふくろうの本
図説 ケルトの歴史―文化・美術・神話をよむ

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  • サイズ A5判/ページ数 143p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309726144
  • NDC分類 230.3
  • Cコード C0322

内容説明

ケルト文化とは何か。ギリシア・ローマと並ぶもうひとつのヨーロッパ文化の源流、ケルト。動物的にうごめくエネルギッシュな文様、変容を繰り返す神話―その独特の世界観。ケルト文化復興に近代人が見たもの。その背後にどのような「力」が働いていたのか。「ケルトの歴史」を通して「ヨーロッパ」を読み解く刺激的論考。

目次

序章 ケルト文化とは何か―ヨーロッパ像を変えるケルト
第1章 「島のケルト」歴史と美術(極西の古代―先史・ケルト・ローマ;文様の宇宙へ)
第2章 「大陸のケルト」歴史と美術(ハルシュタット文化;ラ・テーヌ文化 ほか)
第3章 「大陸のケルト」信仰と神話(ドルイド―ナチュラル・マジックの世界;男神 ほか)
第4章 「島のケルト」神話と伝説―アイルランドとウェールズを中心に(陸の異界―妖精の丘;海上の異界―航海譚 約束の地の探求 ほか)
第5章 ケルト文化の復興(蘇る「ケルト」;ケルト学と「古代」 ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

69
ケルト文化の紹介本。ケルト文化は大きく『島のケルト』と『大陸のケルト』に分かれるらしい。今回、ケルトとバイキングが出会った「ウルネス様式」が面白い-ノルウェーのウルネス教会のユグドラシル(北欧神話の「世界樹」というパネル)は動物とも植物ともつかない曲線の装飾文様的造形で表現され、蛇が絡み、その根を鹿が食べている。-例えばそんな話と絵が紹介されている(-.-)2013/07/26

花林糖

19
(図書館本)あっさりとした入門書だと思っていたら結構専門的だった。このシリーズの魅力である図版(遺跡や遺物)の多数掲載はやはり嬉しい。ケルトの組紐模様・ケルト十字架が美しく、ラ・テーヌ美術(文化)がとても印象的。2016/07/17

p.p.

9
自然との共存、鋭敏な芸術的感性、魔法や妖精といった、現代の所謂「ケルト」像は、その研究の黎明期に近代文明のアンチテーゼとして理想化され再構築された際に染みついたものを未だに引きずっている。「ケルト」という語の使用一つ取っても、歴史的展開があるのである。翻って、それではケルトとは何か、という点だが、第一にその共通項は言語であり、次に文化である。というわけで視覚芸術と言語芸術の紹介をしているのだが、他地域との比較は弱いようである。ケルト文化に興味のある人は、ここから入って、さらに分け入っていくのが良いだろう。2013/11/25

ふくろう

7
ジョイスはこんな言葉を残している。「われわれの文学は『ケルズの書』の文様美術に学ばなければならない」。ケルトの渦巻きは、永遠に完成せず変化し続ける世界の表象だ。世界は「すでに成ったもの」ではなく「成りつつあるもの」としてとらえられる。人間は個体として描かれず、紋様の一部、変幻する世界の一部に組み込まれている。絶えず脱却して流転する世界観の、なんと魅力的なことか! 2013/06/17

7
サブタイトルにあるとおり文化・美術・神話に力点を置いたケルト文化の概説書。歴史のほうが知りたかった自分としてはホントにざっとしか触れて無くて微妙な内容。ただ写真がたくさん載っているのは非常に良くて、ケルト独特の組紐模様の美しさに圧倒される。組紐模様とそこに内在する「変化」や「変幻」に対する感覚を表現したケルトの精神文化が面白かった。また19世紀以降ケルト文化が「造られる」過程ももう少し詳しく知りたい。組紐模様の解説以外は全体に余り細かいことは書かれずあっさりした印象だが概説書ならこんなものか。2012/10/16

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