渋沢龍彦全集〈2〉

渋沢龍彦全集〈2〉

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  • サイズ A5判/ページ数 560p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309706528
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0395

目次

黒魔術の手帖
神聖受胎
補遺 1960‐61年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

∃.狂茶党

15
月報は妹さん。 母親よりはましだが、澁澤は恥ずかしかっただろうな。 『黒魔術の手帖』は、一般向けのオカルト入門。ニューエイジやスピ系は出てこないが、今でも基礎文献として十分だと思う。 澁澤は、ニューオカルティズムの一部が、社会に関与してくることとかは興味ないだろう。(そこに商売の匂いがしてくるから) しかし、呪術と宗教の違いなど、最新の宗教学の傾向と合致してるようである。 2024/05/31

梟をめぐる読書

11
『黒魔術の手帖』『神聖受胎』を中心に、悪名高い〝サド裁判〟の時期に対応する文章を多く収める。生産性を至上の価値とする社会に「遊び=消費=反社会」の図式をもって対抗するスタンスは〝消費〟が主役へと転じた現在から読むと奇異にも映るが、むろん澁澤が説くのはそんな微温的な形態ではなく、人を死へと漸近させるような今もって危険な「何か」である。この〈消費の哲学〉は後に『快楽主義の哲学』として結実するが、『手帖』で得た連載スタイル、ジル・ド・レイやヘリオガバルスの小伝など、後年の著作に繋がる要素は随所に見出される。2013/04/26

白義

6
「黒魔術の手帖」「神聖受胎」及び同時期に発表された文章を収録。戦後の魔術研究の祖ともなった黒魔術の手帖は今から見ると細部の知識が古いが未だ妖しき輝きと暗闇を湛えた名著であり、日夏耿之助などに遡れる暗黒魔道文学の流れをエッセイで戦後日本に開花させたものだろう。カバラ、タロット、ジル・ド・レェなど基礎的な事項が名文で知れ、入門書としても未だ有益。澁澤がこれらの知識を普及した深層には、反生産の哲学とも言うべき精神のダンディズム、想像力による反宇宙への愛惜がある2013/03/13

季奈

0
本書に収録されている作品群は、皮肉にも澁澤龍彦の名を世に知らしめたサド裁判の時期に当たる。 裁判に臨む態度はまさしく「いつになったら君たちは人間を閉じ込め死なせる技術よりも、人間を知る技術を尊重するようになるのだろう」といったものであったらしく、のらりくらりと一貫して不真面目であったらしい。 『神聖受胎』はおかげで裁判に関することが散見され内容が右往左往だが、ユートピア論はカイヨワ氏のSFの黎明とアナロジカルに見えたし、性メディアの横溢におけるエロスは現代と照らし合わせると三島氏の言葉が生きてくる。2020/06/13

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