河出ブックス
フーコー講義

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624242
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0310

内容説明

たえず変貌しつづけながら、そのすべてがあらゆる領域に巨大な影響を与えたミシェル・フーコー。最新の研究と現在の思想状況をふまえつつ、その全軌跡を明快に走査しながら、狂気、表象、生権力、統治性、自己のテクノロジーなどの諸主題の関連をときほぐし、「人間の消滅」の実現としての「人間」なき「自己」/自然的主体の彼方を問い続けた、未来の思想家としてのフーコーをあきらかにする。

目次

序章 フーコーを読むということ
第1講義 フーコーというひと/フーコーの方法論
第2講義 「人間」の解剖学―『臨床医学の誕生』と『狂気の歴史』
第3講義 二重体としての「人間」―『言葉と物』
第4講義 規律化される人間―『監獄の誕生』
第5講義 「生権力」について―『性の歴史1』
第6講義 「統治性」というプログラム―七〇年代後期の『講義録』
第7講義 新たな自己の実践―八〇年代の『講義録』から『性の歴史2』『性の歴史3』へ
第8講義 フーコー以降のフーコー

著者等紹介

桧垣立哉[ヒガキタツヤ]
1964年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bartleby

12
『狂気の歴史』『言葉と物』『監獄の誕生』はひと通り読んだが講義フーコー をまったくカヴァーできていないのに気がつき読んでみた。『性の歴史』は講義録も読まなければフーコー の真意はわからないと書いていた。たいへんだ。でも宝の山である気がする。もはやカント的な意味での人間は消滅したと言われて久しいが、その代替像はいまだ焦点を結ばずに開かれている。というか結ばれるのか、あるいはその必要すらあるのかとも思うが、「自己のテクノロジー」という語には注目している。ようやく時代がフーコー に追いついた感がある。2022/11/01

またの名

12
難解おフランス思想の中でも分かりやすい方なので入門書は一冊だけで十分では?と思われるけど、それなりに独自路線を出した解説。生を追求したベルクソンとドゥルーズも専門にする著者の強調点は、フーコーにおける生という主題の比重。流麗な筆致の中でも常に突き放した冷徹な視点を揺るがず持ち続けてるように見える思想家の著作に生への賛歌を見つけたドゥルーズの読みを意識して、権力が作用を及ぼし管理統治しようとする自然的生命的身体を浮かび上がらせる。確かに、権力があえて掌握したいのならその対象は不定で捉え難い反システムのはず。2019/03/28

りょーや

5
2冊目のフーコー入門書。用語の訳や表現の仕方は多少1冊目に読んだもの(『フーコー入門』中山元)と差があったが割と理解して読めたと思う。晩年の思想である「パレーシア」や、フーコーの死後におけるフーコー哲学の展望も書かれており、後半の充実度が高かった。2020/05/26

ポカホンタス

4
勉強会で読んだ。なんとなく知ったかぶりしていたフーコーについて改めて学んだ。特に晩年の思想については知らなかった部分も多く、刺激的だった。統治性や自己のテクノロジーなどについて講義録を読んでみよう。2018/02/26

けいぎ

3
生命大好きおじさん2015/11/10

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