出版社内容情報
墨の美学を名作の数々とともに味わう3冊シリーズ。観察と写実の筆技に禅への希求をも宿る花鳥画の世界にいざなう第2巻。
河出書房新社編集部[カワデショボウシンシャヘンシュウブ]
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目次
独自の絵画様式を確立した巨匠であり、日本の水墨画にとっての師―雪舟等楊
自然と人間を見つめる暖かなまなざしで、個性的な水墨画風を確立した禅画僧―雪村周継
余白の中に豊かな感性漂わせる水墨画を得意とした、気魄の武人画家―海北友松
雪舟・牧谿らに私淑し、日本の心を水墨画に込めた気鋭の画家―長谷川等伯
中国伝来の水墨画と大和絵を融合し、明快な絵画様式を創造した画家―狩野元信
華麗でダイナミックな表現様式により、狩野派の黄金期をもたらした画家―狩野永徳
大和絵の細密描写と漢画の和洋化を巧みに融合した画家―狩野探幽
幕府の奥絵師として江戸で中橋狩野家をたてた画家―狩野安信
みずみずしい感性にあふれ、四季折々の田園風俗を描き、狩野派にない新生面を開いた画家―久隅守景
雪舟の力強い水墨法を受け継ぎ、端正で高雅な様式をつくりあげた画家―雲谷等顔〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
35
花鳥に水墨、ということで手に取る。なかなか楽しい。墨の濃淡と筆先で、具象と抽象を行ったり来たりしていて、余白も多くデザインにも見えてくる。雪舟から大観まで約500年の天才たちの絵が集まっているので、そりゃ楽しいか。若冲のモノクロの玉蜀黍もいいが久住守景と宮本武蔵の翡翠も抽象でいい。宗達の消え入りそうな蓮やカイツブリも幽玄、さすが。東東洋の鴨の簡略化した筆致はうなってしまう。菅井梅関の棕櫚や立原杏所の葡萄も水墨ならではの荒々しさが楽しい。大観の白鷺はやっぱり大観。そうかこんな絵が好きなんだなぁと再認識。2020/12/29
kaz
1
室町・戦国時代の雪舟等楊、雪村周継、海北友松等から幕末・明治時代の狩野芳崖、橋本雅邦、横山大観まで、多くの画家の水墨画を紹介。完全に鵜呑みにして良いのかどうかはわからないが、描き方の変化やそれをもたらした時代背景の説明などは面白い。2018/04/24
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