内容説明
百科全書の成立と百貨店の出現は、一つのパラダイムの転換に関わる表裏一体の事件。近代に流入する、さまざまな思考の淵源をたどり、豊富な図像を読解する、表象の博物誌。
目次
第１章 円環知のデ‐コンストラクション
第２章 生成するリ・プレゼンテーション
第３章 パノラマとリアリズム
第４章 デパートのアルス・コンビナトリア
終章 表象の牢獄から
感想・レビュー
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午後
1
メルヴィルの『白鯨』の、テクスチュアルな現実が、現実の鯨を食い尽くしてしまういびつさを、表象をめぐる問いとして、「知の系統樹」に代表される百科全書的、博物学的な欲望を見出し、それとパラレルな現象としてデパートや万国博覧会、オスマンの都市計画、バルザックの人間観察、ルイス・キャロルのナンセンス文学を並置する。面白そうな本を惜しみなく紹介してくれている。2023/05/24
