内容説明
鬼、天狗、河童、八岐大蛇、雷神…数多くの伝説が伝わる「もののけ」。私たちの先祖はそれを尊び、それを恐れてきた…。“異形のものたち”から日本人ならではの「心」が見えてくる。
目次
序章 わたしたち日本人にとって妖怪とは何か、怨霊とは何か
1章 鬼、雷神、天狗、河童…“異形のもの”たちはこうして信仰の対象になった
2章 八岐大蛇、九尾の狐、化け猫…自然への畏敬の念が動物の“化けもの”を生んだ
3章 怨霊となった菅原道真や平将門…天災や疫病への恐れから神としてまつられた人びと
4章 姿を現わし、人に崇る霊たち…「幽霊」の登場が物語る信仰の変化とは
終章 物怪と神道から日本人の「心魂」が見えてくる
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。文学博士。現在、明治学院大学教授。専攻は、日本古代史、歴史哲学。比較文化的視点を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
放蕩長男
5
ダイダラボッチって、「大太郎法師」(だいたろうほうし)が訛ったものだったのか!初めてその名前を聞いたのが、某宮崎アニメだったので、只々恐ろしい妖怪なのかと思っていましたが、どうも昔の日本人は、巨人が好きだったようです。「強い力を持つ巨大な神が、私達の生活を助けてくれる」という考え方があったようです。優しい巨人。成る程、ウルトラマンが人気を博する土壌は、大昔からあったのですね。2016/07/20
水月
4
…この人も呪殺の説があるんだ。と思いながら読んだ。もののけ、怨霊、歴史、の基本的な知識をおさえていれば、より理解しやすい。2013/05/22
まっきー☆
1
図書館本。 ちょっと期待値が高すぎたかな。。。 もっともののけについて書かれていて、それと神道との関わりについて、だと想像していてのだが、半分が怨霊信仰の話で、怨霊ももののけの一部、と言われればそうだけど。。。 とちょっともやっとした感じ。 でも面白かった。 もののけと怨霊と神道、にすればよかったのにね。2019/07/22
ohmi_jin
1
妖怪、幽霊、怨霊と似ているようで区別がつきにくいそれぞれについての解説を神道との関わりについて。特に怨霊に重点が置かれていたような気がするが、それは神道との関わりを解説する上で仕方がないか。通常人間に仇をなすものを祀るのは祖霊信仰からきている神道ならでは。2016/01/16
カマー
1
とてもわかりやすいが半分ぐらいは妖怪ではなく歴史と怨霊の話 2013/06/07