内容説明
人の営みによって織られるのが歴史なら、そこに“食”の存在は見逃せない。事実、さまざまな歴史的局面で“食”は大きな役割を果たしてきた。にもかかわらず、これまで食文化は、歴史的に広がりをもって語られることが少なかった。これを読み解くことによって、新たな日本の歴史像を浮き彫りにする画期的な一冊。
目次
1章 歴史に刻まれた重大事件に「食」はどう関わったか
2章 時の権力者の策謀が和の「食」のあり方を変えた
3章 「稲作」の変遷と「米文化」が日本の歴史をつくってきた
4章 戦乱の歴史が生んだ日本独自の「食」とは
5章 東国と西国の「食」の違いから時代の背景を探る
6章 「食」のルーツに見る日本の対外関係史
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。現在、明治学院大学教授。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視野を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している
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感想・レビュー
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ユウユウ
1
☆22024/10/12
islad
1
肉食の受容や稲作の広まりなど日本と食に関する歴史雑学を1話3ページほどのエピソードにまとめてある。10世紀の合戦はのんびりしていて食事のために両軍一旦休憩するというくだりには笑ってしまった。2017/05/19
onasu
0
ちょいねた的なものをまとめて読めて、おもしろかったです。布教を目的に、戦での携帯食にと、もたらされたり、改良されたり。歴史上、大きく食習慣が変わったことも何度かあったとか。 関ヶ原の戦いのひとつの目的が、砂糖の独占権だった。江戸末期の江戸市中には、およそ1万軒の蕎麦屋があった。この辺りが印象深かったです。2011/04/18