内容説明
人間とは何と謎にみちた不思議な存在か。現代セクソロジーの最大の先駆者である著者が、芸術について、人生について、社会のさまざまな現象や歴史上の人物について、さらに著者の偉大な先達であるフロイド自身について、大胆率直、平易明快に論じ尽した高橋理論の集大成。無意識の闇の底から、あなたの赤裸々な真実が浮かび上がる。好評の文庫コレクション第5弾。
目次
美について
ネオ人生論
社会分析
人物分析帖
フロイド誤解史50年
性の理想主義者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
14
フロイド派の神官を自認する高橋翁の時評論稿集(フロイトに非ずフロイドなりとの所論はp.364)。性科学を真性科学として独歩させる情熱の余勢を駆って夫婦和合を公序良俗に寄与せしむる論述は、果たして主義主張の方便なりや否や? 性犯罪者のみならず一般犯罪者にも深奥の性的葛藤を読み取り、古今文豪の性的偏差を論じる筆致は自由にして闊達である。それが科学としての心理学の信用を低下させることも厭わない。徹底的印象批評なんである。それが痛快、心地よい。パン・セクシュアリズムのイデオローグの面目躍如たるものがある。2020/10/19
澤水月
0
920926
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- 和書
- 談春古往今来