内容説明
一方、ジョジョを始めとする南仏人の強盗集団は、地酒パスティスを傾けながら銀行襲撃のプランの仕上げに余念がない…。同時進行する二つの計画、理想のホテル建設と集団強盗とは、果してどこで交差するか。プロヴァンスの風物を背景に、自由な暮らしを夢みる個性豊かな人物が次々と登場し、小説を読む楽しさを満喫させてくれるピーター・メイルならではの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さや
1
群像劇なのに誰も物語をまともに終えていない。成長もない。俗物を鼻で笑う俗物という上から目線の積み重ねが不愉快。強盗を何の報いも受けさせずに、お似合いの卑小な幸福に浸らせてやって良しとする作者の薄っぺらな倫理感が滲み出てしまったみっともない作品。2017/09/22
schazzie
1
上巻の感想にも書いたが、バタバタしていない大人の文章で、スムーズに読めた。下巻では銀行強盗や誘拐という犯罪も絡んで来るが、そういう犯罪者も憎めない存在。ただ、主人公が思い入れたっぷりに作ったホテルのはずなのに、随分あっけない結末だと思った。もう少し人間味ののある作家かと思っていたのだが、考え違いだったようだ。内容的にも、お金持ちで美男美女であれば何でもありだなあ…と。2016/05/15
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