出版社内容情報
プロ野球選手となった甲子園優勝投手たちの栄光と挫折。彼らの第二の人生とは? 愛甲猛、土屋正勝、吉岡雄二、正田樹ら七人の軌跡!
【著者紹介】
1968年、岐阜県生まれ.著書として『史上最速の甲子園―創部1年目の奇跡 創志学園野球部』『永遠の一球 甲子園優勝投手のその後』『沖縄を変えた男 栽弘義―高校野球に捧げた生涯』等。
内容説明
あの夏、あのマウンドで、完全燃焼できたからこそ今がある―。プロ野球選手となった甲子園優勝投手たちの栄光と挫折。プロ入団時の華やかさとは対照的に、ひっそりと球界を去った彼らの第二の人生とは?愛甲猛、土屋正勝、吉岡雄二、畠山準、正田樹ら七人の軌跡。感動のノンフィクション、待望の文庫化!
目次
第1章 流転‐生涯不良でいたい―横浜高校・愛甲猛・一九八〇年優勝
第2章 酷使‐曲がったままの肘―銚子商業高校・土屋正勝・一九七四年優勝
第3章 飢餓‐静かなる執着―帝京高校・吉岡雄二・一九八九年優勝
第4章 逆転‐「リストラの星」と呼ばれて―池田高校・畠山準・一九八二年優勝
第5章 解放‐夢、かつてより大きく―桐生第一高校・正田樹・一九九九年優勝
第6章 鎮魂‐桑田・清原を破った唯一の男―取手第二高校・石田文樹・一九八四年優勝
特別章 破壊‐七七三球に託された思い―沖縄水産高校・大野倫・一九九一年準優勝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくりゆう
10
「甲子園優勝投手は大成しない」というジンクスがありますが、甲子園優勝投手たちの栄光と挫折をテーマに丁寧な取材をもとに書かれた本。まだまだ考えるべきことはありますが、本書に登場する方々の言葉や行動は胸を突き、複雑な気持ちでいっぱいになります。良い本でした。2014/07/29
Ikuto Nagura
5
野球は投手のスポーツだ。甲子園出場校のエースともなれば、仲間の期待、監督の期待、学校の期待、地域の期待、全国の期待が一人の高校生にかかる。痛いとか、投げられないとか言うことができない気持ちになるのも当然だ。その過酷さ故に、尾崎・桑田・松坂レベルの怪童でなければ、甲子園優勝投手からプロ入りしても結果は残せていない。その怪童3人ですら、ケガが常に付きまとっていたわけだし。本書の特別章、「アンダースローで投げればよかった」と言う沖縄水産大野倫。右肘が疲労骨折するまで投げ、なお自分を責める。甲子園の魔物恐るべし。2015/01/25
26cm
5
特別章「沖縄水産高校 大野倫」が白眉。「肘痛のせいでまともなピッチングができないことでナインとの間に確執があったのか?」という問いの後の描写には、思わず息を呑んでしまう。 なお、玉木正之『Jリーグからの風』に出てくる一節「いつか監督を殺してやる。毎日、そればっかり考えてました。一日として監督を憎まない日はなかった」は、大野倫によると「こんなこと言ったことないですよ。ヒドイなこれ!」とのこと。2014/08/01
あーさー
2
甲子園優勝投手6人と、「特別章」として1人の“準優勝投手”にスポットを当て、光と影をしっかり描いたノンフィクション。甲子園での活躍を覚えている選手もいれば、愛甲猛さんや畠山準さんなど“プロでの活躍は見ていた”選手も入っており、非常に面白かったです。2024/05/17
金吾
2
○面白かったです。一人一人のドラマに引き込まれてしまいました。特に石田投手の話は心に迫りました。2019/11/28
-
- 電子書籍
- 次世代基盤に移行促す OSサポート切れ…
-
- 和書
- ももへの手紙 角川文庫