出版社内容情報
人気写真家ニキのアシスタントになったオレ。だが一歳下の傲慢な彼女に公私共に振り回されて……格差恋愛の行方を描く話題の恋愛小説
【著者紹介】
1978年生まれ。2004年、会社員をしながら書いた「人のセックスを笑うな」で第41回 文藝賞を受賞し、デビュー。「思わず嫉妬したくなる程の才能」等、 選考委員に絶賛される。『人のセックスを笑うな』は映画化され、2008年1月19日より公開される。著書に『人のセックスを笑うな』『浮世でランチ』『指先からソーダ』がある。『浮世でランチ』は文藝賞受賞第一作。『指先からソーダ』は朝日新聞 の土曜版beの連載エッセイを中心に、すべてのエッセイをまとめた著者初のエッセイ集。
内容説明
憧れの人気写真家ニキのアシスタントになったオレ。絶えず命令口調の傲慢な彼女に、オレは公私ともに振り回される。だがオレは一歳年下のニキとつきあうことになる。そして仕事の顔とは全く別の、恋に不器用なニキを知ることになって…格差恋愛に揺れる二人を描く、『人のセックスを笑うな』以来の恋愛小説。
著者等紹介
山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
1978年、福岡県生まれ。2004年、会社員をしながら書いた『人のセックスを笑うな』で第41回文藝賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びす男
78
「ニキの顔はもう、昔のように可愛く見えなかった。できることなら、もう一度、ニキの顔が可愛く見える自分になりたい」。たいへん切ない小説。身分違いの恋というよく見る構図だが、主人公たちはカメラマンという職についている。そのことが2人の関係を流動的で、不安定なものにしている。ありのままの人間同士として好きでいたはずなのに、お互いがそれに気づかない。そのことを知ったときには、もう遅い。彼女の「屈辱」が、二人の間にかかっていた魔法を解いてしまった。恋愛をつかむのも、持続させるのも、タイミングなのだ。2017/07/20
ベイマックス
62
んっ?自分がアーティストではないから?気持ちも何もかも理解不能だった。2024/03/08
いしかわ
57
あんなにも世界はピンク色だったのに、ピンク色だと思っていたのに、急に色を失くしたように 冷たく空が落ちるような そんな過去の恋を思い出す。最初から最後までニキは可愛くて、不器用さが愛おしくて、痛い。それがとても好きだと感じた。加賀美は男っぽくない性格で穏やかだったけど ラストで '嗚呼、 この人は男なんだなぁ'と妙に納得してしまう。昨日の気持ちが今日続くとも限らない、起きる出来事の中で人の心は色を変え続ける。2014/09/10
佐伯
48
読み終わりました! 最後は少し切なくなったけど、いい感じに終わっていてとてもあっさり読み終えました!二人の会話とか、ニキちゃんの仕事場の時と彼と二人の時の言葉のギャップとても面白かった。 最後の、彼が彼女にシャッターをきるところなんかグッときました。 ありがとうございました!!2015/12/04
coco夏ko10角
37
人気写真家・ニキとアシスタント・加賀美。途中のニキがとても可愛い。タイトルにある「屈辱」に着くまでの流れ、書かれていないときのニキを想像するとなんだか苦しくて。それだけにどうなるかと思ったけど、ラストよかった。2016/09/07