出版社内容情報
食卓で何度、涙したかで男の味覚は決まる。手づくりマスタードや、油ギトギトのフィッシュ・アンド・チップス。食の情景を綴る名著
【著者紹介】
1940年、和歌山県生まれ。写真家であり、料理研究家としても多数の著作がある。著書に『マリオのイタリア料理全六巻』『世界ぐるっと朝食紀行』『世界ぐるっとほろ酔い紀行』『世界ぐるっと肉食紀行』など。
内容説明
どんなところで食事をしたか、食卓の上に何度、涙したかで男の味覚は決まるのだ―たいくつな人生を輝かせる手づくりのマスタードから、新聞紙にくるまれた油ギトギトのフィッシュ・アンド・チップス、夕暮れの広場で傾ける一杯のワインまで。カメラマンであり料理人でもある著者が、レシピも交えながら豪快かつ優美に官能的に「食の情景」を綴った個性溢れる名エッセイ。
目次
「マスタードをお取りねがえますか」
「ポテトチップスを二シリングと、お魚を六つちょうだい」
ウスターソースは罪深き娼婦のように
ぼくは昼に、火星人を食べた
たんぽぽのお酒
ピアッツアで、ヴィーノを
冬のキャベツ
凍てつく夜のオニオンスープ
コークスクリューを扱う手つき
生ニシンは、空を見ながら食べる〔ほか〕
著者等紹介
西川治[ニシカワオサム]
1940年、和歌山県生まれ。早稲田大学中退。写真家、画家として活躍しながら、料理研究家、文筆家としても多数の著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふ~@豆板醤
25
4!おしゃれなお店でワインを飲みたくなる!食のエッセイ。タイトル借りだったけど、思いのほかよかった。表題作はじめ、欧米諸国での不思議エピソード満載。北欧のニシン料理やNYのビーフステーキ気になるー!「この退屈な人生に少々の休息を」「夏を閉じ込める魔法使いのように、ぼくは飲みたいときに夏を飲むことができる」「いったん皿を前にしたら、細かいことを言うな」2017/12/07
kiho
14
世界を巡るカメラマンであり、食通でもある西川さん…文章の端々にその博識が見えて、さらにレシピまで紹介してくれる⭐どれも美味しそうなのは、各国を訪ねその土地で味わっっているから♪文庫で再刊、出会えてよかった1冊です!2015/03/27
くさてる
13
世界各地の食についてのエッセイ集。88年の著作ということで、ところどころにマッチョ的な時代を感じる箇所はあるものの、食べ物の魅力は時代を越えるということで面白く読みました。たんぽぽの花が強く濃い色になってから作る「たんぽぽのお酒」と、赤いエビをたらふく食べたあとの幻想譚「エビと少女」の二篇が特に好きです。2015/01/24
DEE
11
レシピ多めの色にまつわるエッセイ。 最後まで読んで発行を見たら30年以上も前に出された本だった。2021/03/24
Salsaru
11
海外での食の記憶を中心に、思い出の料理とそのレシピ。著者はロマンチストなんでしょうね、文章が思い出色。2014/03/09
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