内容説明
土佐の郷士の家に生まれ、入牢の憂き目にあうなど苦節の青春時代を送る。藩の下横目を勤め、後藤象二郎の知己を得、長崎の土佐商会の実権を握るようになる。維新後、土佐商会は三菱商会に発展、明治日本の海運界に覇を唱える。明治期の不安な政情を背景に、三菱財閥の基礎を築いた一代の風雲児の、波瀾万丈の物語。
著者等紹介
嶋岡晨[シマオカシン]
1932年、高知県生まれ。明治大学仏文科卒、大学院研究科修了。元立正大学教授。詩人、作家、フランス文学者。著書に『乾杯』(小熊秀雄賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カレー好き
24
湯島の旧岩崎邸に行き、読んでみました。想像通りの豪快で自己中心的な人物。その豪快さで、ここぞという時にたらふく金を使い(しかも藩費)、そのおかげで人脈(買収も含め)を作り、海運王となり巨万の富を作る。成り上がってからは人も変わり、家族も顧みず、渋沢栄一とは考えが真逆で折り合わず。決して誉められたものではないが、チャンスを逃さない、競争は相手が根を上げるまでとことん突き進む。その精神が成功に繋がったのでしょう。土佐藩の英雄(竜馬、板垣、後藤象二郎など)あり、イクサガミと同じ時代で読後でタイミングも良かった。2025/12/20
Ryuji
4
★★★☆☆三菱の創業者・岩崎弥太郎を描いた小説。一代で三菱の基礎を築いた人物であり、とてもキレイ事だけの人ではないだろうなと思っていたが、そのイメージどおりであった。弥太郎その人の素質(ハングリー精神・度胸・努力・実行力)もあるのだろうが、回りの人の助け無くしてはここまでにはならなかっただろうと思う。時代は違うが西武グループの創業者である堤康次郎と何となくイメージが重なった。2015/05/14
よし
3
三菱の創業者、岩崎弥太郎の物語。官を取り込み、現在だったらグレーどころか真っ黒な手法で日本の海運業を牛耳っていく様が描かれている。同時代の渋沢栄一と比べると、独裁的でやや古い経営手腕だったという意外。しかし現実に(渋沢率いる共同運輸会社との競争に)勝利したのは三菱というのだから、世の中というのはわからないものだなぁ。2015/03/11
かっくうほう
2
小説とあっただけあって、読みやすかった。弥太郎の性格がわかったりして、まぁ面白く読めた。2009/12/26
アステア
1
なかなか面白かった。三菱の創業者が、妾にしている双子の娼妓を侍らせて言ったセリフがこれです。やっぱり大物です。「おお、すべすべした餅肌じゃ。裸になれ。表と裏からぴったりくっついて、おれを楽しませてみろ。ははははは、こりゃ、かしわ餅のアンコになった気分じゃ」2021/04/12
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