感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新父帰る
9
本書は東京裁判の入門書。裁判所の成立過程、組織機構と法的根拠の説明がなされ、写真もふんだんに掲載されている。特にA級戦犯一人ひとりの紹介と罪名が照会されており、簡単な解説もなされている。また、裁判官の紹介にも言及されている。そして東京裁判の正当性如何についても清瀬弁護人の反論とパール判事の少数意見を引用して語られている。ただし著者は、この裁判の果たした「真実の追究」が、戦後の日本人に大きな財産になったと言っており、処刑された7人の合祀に違和感を持っている。7人の遺骨の奪取隠匿の場面には、思わず息を呑んだ。2016/10/12
Hiroshi
4
昭和21年5月3日から昭和23年11月12日の刑の宣告まで、約2年半にわたって行われた東京裁判。正式名称は極東国際軍事裁判だ。連合国が昭和3年以降、満州事変から太平洋戦争に至る15年戦争の日本の政治・軍事指導者の戦争責任を裁く裁判。ニュルンベルク裁判と共に世紀の裁判と言われた。「人道に対する罪」(軍隊による一般市民の虐殺や暴行等)という所謂通常の戦争犯罪に加え、「平和に対する罪」(侵略戦争の計画・準備・開始・遂行そのものの罪)を裁く裁判だ。ただ平和に対する罪はポツダム宣言発布後に制定されたので問題となる。2021/07/18
カツ
3
東京裁判についてなかなか詳細に書いてあって面白かった。ちゃんと弁護人が付いていたんだとか、遺骨奪取が大変であったとか。いづれにせよ戦勝国による敗戦国いじめでしかなく、これは裁判ではなく単なる茶番劇でしかない。2016/10/14
くらーく
2
裁判としては、ごり押しと言うか、無理があると言うか、筋が通っていないと思いますが。 ただ、この裁判が無ければ、知らずにいたことが明らかになったのは、良い事だと思います。罪を憎んで人を憎まずでしょうか。 改めて、誰が戦争を決定し、推進したのかを検証する時期なのでしょうか。70年も経てば、当事者もほとんど居ないでしょう。 2015/05/23
ルナティック
2
ニュルンベルク裁判に関心があるという関係から、また以前東京裁判のビデオを見た経験から、読破。感想というより、人名等が漢字でもスラスラ読める。太平洋戦争の戦記物は全く頭に入らないのに・・・何故だろう??2011/09/09