河出文庫<br> 月蝕機関説

河出文庫
月蝕機関説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 205p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309403649
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

変装魔アラバール、市街魔術師フーデニらの不思議な才能を活写し、ダリ、馬琴、クロソフスキー、ボルヘス、ヴェルヌ、ルッセル、久作、太宰らのテクストを独特の視角で腑分けし、棺桶から消しゴム、サーカスまで日常のモノたちを“影の美術誌”に位置づける。―果てしなく「見る人」寺山修司の面目躍如たる奇想天外な、“現代の徒然草”。

目次

1 パンドラの匣―悪魔の肖像画
2 謎の表現
3 影の美術誌
4 猟奇歌―私の消し方

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白米

2
たまらなく好きな世界。アンダーグラウンドで頽廃的なエッセイ。耽美で泥臭い。夢野久作「猟奇歌」についての考察は興味深かった。『魚服記」については共感せず。そんな歪んだ読み方しなくったっていいんじゃない。私は最後、鮒に死んでほしくない。ただ、「グチっぽい男が大きらいなのだ」には共感。 変な消しゴムを見つけたら届けてあげたい。2016/06/04

Genki Osajima

0
あらゆる物語は書かれつくされてしまっていたのである。これからの作者の仕事は、消すという手仕事でしかない。 日本の古典から近代芸術まで取り扱った評論集。うまく表現できませんが、寺山修司は精神的畸形だったのだろうか、と考えてしまいます。彼自身が有する欠落を埋めるための、もしくは過剰を放出するための活動であった。といってもそれによって正常を取り戻そうとしたのではなく、ただ「なぜわたしはわたしなのか」という答えを得る手段に過ぎなかったのではないでしょうか。

ハチワレノヤマ

0
初っぱなからダリとオナラの話なんて読む人を選びすぎる笑 寺山修司にしか書けない本2013/02/19

桜井夕也

0
「自分より優れた者が 皆死ねばいいにと思ひ 鏡を見てゐる」(夢野久作) 「人間は問いを発し、しかも、『私は誰なのだ? 私は何なのだ?』という希望のない問いかけが自分の中に開く傷口を、閉じることができない」(バタイユ)2012/12/28

amplecutter

0
タイトルと装丁が格好良くて、思わず手に取った。アラバールやレイモン・ルッセルの作品を読んでみたくなった。あとポケットサイズの棺桶図版も一度見てみたいな。鏡と水死の連想には共感が湧く。2012/08/11

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