内容説明
建武中興は、つかのまに潰えさり、足利尊氏によって武家政権がよみがえる…。興亡の大ロマンを描いて、動乱ただならぬ中世史の真相に迫る『太平記』。この不朽の軍記物語の名作を、原文の息づかいを考慮しながら読みやすい現代の言葉に転換した、みごとな口語訳でおくる。3は、巻の12「朝廷一統の政治」から、巻の16「正成の首を故郷へ送る」までを収録。
感想・レビュー
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qwer0987
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北条は滅びたが、天皇親政への不満もあり各地で謀反が起こる。そんな中で義貞と尊氏は対立していく。なんとなく義貞は詰めの甘さを感じてしまうし、後醍醐天皇の周りも認識が甘い感じがする。それが結果的に将軍側に押される要因となったのだろう。その中で楠正成は物事をしっかり把握し、最後は悲壮の覚悟で戦って敗れてしまう。作者の贔屓めいた書き方もあるかもしれないが、その姿は圧倒的に格好良く、一代の英雄と感じた2021/09/12
U-G.Kintoki
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基本的に淡々と描かれているが、中先代の乱も楠正成の死もあっけなさすぎる2009/06/10