感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
3
超マイナーな城にまつわる短編集。この作品で一番有名なのは鳥取城であるが、秀吉による渇殺しの悲惨さは凄まじいところでした。伝承や資料に作者の想像を加えたフィクションではあるが、まるで見てきたように真に迫るものがあり、面白い。「藩主消失」には大石内蔵助も登場し、ミステリ調に書かれているところも良かった。こういう他では見ない短編を見るのは非常に楽しい。2015/08/08
SKH
3
城に纏わる11の奇譚。歴史の空白は、筆者の推論により血みどろの戦国残酷史として蘇る。鮮烈に凄惨に。199X。2014/04/28
はばたくキツネ
0
権謀術数、愛憎渦巻く滅びた城を舞台にした短編集。「もとよりエンターテインメントを主眼とするフィクションである。」と後書きで述べているように、必ずしも史実ではない口伝や想像による物語だが、実際にかつて存在した城という土台があるので、それなりに真に迫っているように錯覚させられる。南條範夫らしい救いのない男女の愛憎劇から、不気味なホラー、謎解き要素のあるミステリーなどジャンルは多種多様で退屈させられない。中でも『奇怪な城主』のにやりとさせられる後味の悪さが出色。これ、彦次郎にやられちゃってるということだよな…。2012/01/24
丰
0
Y-202004/08/23
isbm
0
★★★☆2024/03/24
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- 和書
- 妖霊の闇 双葉文庫