感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
65
画家・野見山暁治氏のエッセイ集。以前から感じていることだが、画家の書く文章は面白い。小説家のように詳細な描写をするのではなく、本質をズバッと掴み取り、それをこちらに差し出す感じ。野見山氏のエッセイもそんな感じで、人や風景、物を鮮烈に描いている。このエッセイ集では1の「ひとびと」が特に鮮やかな印象を残した。モノクロームの味わいだけど、1人の人間の光と影がくっきりと浮かび上がり、わずか数ページのエッセイでも長編小説を読んだ満足感を得ることができる。2013/08/30
kuukazoo
5
前半の画家や詩人たちとのエピソードがとにかく面白い。芸術家という人びとはやはり常軌を逸している。時代のせいもあるかもしれないが。後半は新聞のコラムに連載したもので、短いが量が多くて若干だれ気味で読んでいたが、時々目の覚めるような切れ味の鋭さがあって、やはり油断ならんと思う。2016/06/16
ホークス
2
画家によるエッセイであるためか、感覚の鋭さ、新鮮さを感じる。度々手を止めて、著者の感覚を想像してみたが、つかみきれない。そのもどかしさも面白い。2014/08/29
のん
1
芸術家の書くエッセイが好きだ。やはり人並みではない生き方や感じかたをする人が多いこと、そして人並みな自分にちょっとした体験をさせてくれる。2012/12/13
出口求
0
これはすごく面白い短編集。戦時中のことをあっけらかんと語る口調から、電話が初めてやってきた日のエピソード等、非常に軽快で面白い文章。本当にこの人は絵の力も文章の力も凄まじい人だと思う。
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